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パ・リーグ6球団 最後の本塁打王は?

 

千葉ロッテマリーンズ



 チームから最後の本塁打王が生まれたのはロッテ・オリオンズ時代の1986年までさかのぼらなければならない。落合博満だ。前年に打率.367、52本塁打、146打点で2度目の三冠王に輝くと、この年も打率.360、50本塁打、116打点で2年連続3度目の三冠王。出塁率.487、長打率.746という破天荒な数字をたたき出した。オフに落合がトレードで中日に移籍して以降、大砲不在、長打力不足はチームのネックに。昨季、レアードが球団として14年ぶりに30本超えの32本塁打をマークしたが、長く本塁打王のタイトルからは遠ざかっている。

埼玉西武ライオンズ



 新是番号「3」を背負い、狙うはリーグ「3」連覇、そして「3」年連続本塁打王だ。2018年は47本塁打、19年は43本塁打を放ってキングの座に就いた山川穂高。今季、50本超えでタイトルを獲得するためにキャンプで逆方向を意識した打撃練習を繰り返す。「バレンティンソフトバンク)や落合さん(博満、元ロッテほか)のように50本を超えている人は右中間に打つイメージがある」。事実、山川は右方向への本塁打が18年、19年はともに2本にとどまっている。広角に本塁打が飛び出すようになれば鬼に金棒だ。そのためにも構えたときにグリップを上げ、ヒッチを少なくし、左足の上げ幅も小さくする動きの少ない新フォームにも着手。山川がどのように進化するか楽しみだ。

福岡ソフトバンクホークス


ソフトバンク・デスパイネ


 昨季、チーム最多の36本塁打を放ったA.デスパイネ。打線の軸としてチームに欠かせない主砲は、移籍1年目の2017年からその力を発揮し続けている。同年は35本塁打をマークして、球団としては05年の松中信彦以来、自身としては初のタイトルとなる本塁打王を、打点王(103打点)とともに獲得し、リーグ優勝&日本一に貢献した。当時は五番だった打順も、今では四番に。柳田悠岐、同じキューバ出身のY.グラシアルらとともに重量級のクリーンアップを形成している。昨季で3年契約が満了したが、球団はキューバ政府と交渉。晴れて2年契約での残留が決定した。「今年はリーグ優勝と4年連続日本一を達成できるよう頑張ります」とデスパイネ。今季もパワフルなスイングでアーチを量産し、ファンを沸かせる。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 楽天唯一の本塁打王が、2007年に43本塁打を放った山崎武司だ。中日時代の96年に39本塁打で同タイトルを獲得しており、11年ぶりの戴冠。108打点で打点王にも輝いている。セ・パ両リーグでの本塁打王獲得は落合博満、ローズに続く史上3人目の快挙だ。2004年オフにオリックスから戦力外通告を受け、一時は気持ちが引退に傾いたが、楽天から熱烈な入団オファーを受けて翻意。球団創設3年目に球団初の本塁打王となり、球団史に名を残すことになった。

北海道日本ハムファイターズ


日本ハム・レアード


 日本ハムが10年ぶりの日本一に輝いた2016年。大谷翔平中田翔とともに打線の中核を担ったのがブランドン・レアード(現ロッテ)だ。開幕当初はスローペースだったが、シーズン中盤以降から調子を上げてアーチを量産。最終的には39本まで積み重ね、うれしい初のタイトル獲得となった。またホームランを放った際の「すしパフォーマンス」でも人気を博し、スタンドにはすしグッズを持つファンも多かった。またこの年、広島との日本シリーズでも6試合で3本塁打、7打点の活躍で同シリーズのMVPにも輝いた。

オリックス・バファローズ


オリックス・T-岡田


 開幕から打率が伸び悩み、5月にノーステップ打法にフォームを改良した2010年。33本塁打を放ったT-岡田がタイトルを獲得。当時、高卒5年目の22歳だった。チームから本塁打王が誕生したのは、1996年のニール以来14年ぶりで、日本人に限れば73年、前身の阪急・長池徳二以来37年ぶりのこともあり、若き和製大砲として大きな期待を寄せられた。ただ、12年に統一球の導入などもあってノーステップ打法をやめるなど、以降も打撃フォームの試行錯誤を繰り返し、昨季は一軍定着以降最少となる1本塁打に。それでも、ファンからの人気は絶大で、応援歌にも“HOMERUN KING”の歌詞が入るなど、ライトスタンドは背番号55の一発を待っている。

写真=BBM
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