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セ・リーグ6球団 最後の本塁打王は?

 

阪神タイガース


阪神・バース


 阪神の本塁打王は1986年のバースが最後だ。前年、打率.350、54本塁打、134打点で三冠王となり、阪神を球団史上初の日本一に導いていたバース。86年も打率.389、47本塁打、109打点をマークして2年連続三冠王の偉業を達成した。しかし、以降、33年間阪神では誰も本塁打王を獲得できていない。2005年には四番に座りリーグ優勝に貢献した金本知憲が40本塁打を放ったが、広島新井貴浩に3本及ばず。つまり、平成時代で本塁打王なし。広い甲子園球場を本拠地にしている弊害も考えられるが、令和となり四番候補のボーア大山悠輔に本塁打王の期待がかかる。

読売ジャイアンツ



 ヤクルトから移籍3年目のA.ラミレス(現DeNA監督)が2010年に獲得したのが最後。この年、当初は低打率に苦しんだが、次第に復調し、本塁打&打点を量産。最終的に打率.304、49本塁打、129打点で本塁打と打点の2冠を獲得した。49本塁打は巨人の右打者シーズン最多本塁打(左は当然、王貞治の55本塁打)で、巨人の助っ人打者としても最多本塁打記録であった。なお、ラミレスの前は04年に近鉄から移籍のT.ローズで45本塁打。外国人では史上初の両リーグでの本塁打王獲得で、リーグをまたいでの2年連続本塁打王も史上初の快挙であった。

横浜DeNAベイスターズ


DeNA・ソト


 昨季、ソトが2年連続で本塁打王に輝いている。2018年、入団テストを経て来日。開幕直前のケガによる出遅れがあったものの、5月に一軍に合流するとハイペースで本塁打を量産していった。107試合で41本塁打を放ち、来日1年目でタイトルを獲得。前半は日本人投手の正確なコントロールに苦戦する場面もあったが、外角に逃げる変化球を見極められるようになったことで数字が伸びた。同じ助っ人の先輩であるロペスの助言も大きかったようだ。2年目の昨季は、ライバル球団の警戒が高まる中、43本塁打で2年連続の本塁打王、さらに打点王の2冠を手中に収めた。今季は球団初となる3年連続の本塁打王を目指す。

広島東洋カープ



 広島で最後に本塁打王になったのは、2014年のエルドレッドだ。37本塁打で、2位のバレンティン(ヤクルト)の31本に6本差をつけてタイトルに輝いた。この年は、セ・リーグで30本を超えるホームランを放ったのは、この2人だけだった。エルドレッドは、2018年までカープでプレー、昨年、引退を表明し、引退セレモニーを行った。現在は中米スカウトになって、日南キャンプに元気な姿を見せている。このエルドレッド以来、カープは5年間、本塁打王から遠ざかっている。本人はあまり個人タイトルには興味を示していないが、そろそろ、朝山東洋コーチからも「三冠王を狙って」の声が上がっている鈴木誠也あたりにタイトルを獲ってほしいところだ。

中日ドラゴンズ



 2017年、新助っ人として加入したゲレーロが、35本塁打を放ってキングに輝いた。5月28日のヤクルト戦から、6月3日の楽天戦まで、球団記録となる6試合連続本塁打。広くてフェンスが高く、本塁打が出にくいとされるナゴヤドームでも17本塁打を放った。主に五番を担い、ビシエドと強力クリーンアップを形成していたが……。その年のオフ、条件面、特に金額面で折り合わず、退団が決定。18年からは巨人に移籍した。ただし、巨人では定位置を奪えず、その年は15本塁打、19年は21本塁打と、17年の輝きは取り戻せなかった。再契約には至らず、20年の去就は未定となっている。

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルト・山田哲人


 2015年はまさに、栄光への出発点だった。ヤクルトが14年ぶりのリーグ優勝を果たしたこの年、山田哲人は打率.329、38本塁打、34盗塁でプロ野球9人目、球団初のトリプルスリーを達成。本塁打王と盗塁王の同時獲得は史上初の快挙となった。山田哲はその後、前人未到となる計3度のトリプルスリーを達成。昨季は打率が3割に及ばなかったものの、自身4度目となる30本塁打&30盗塁をマークした。今季は主砲・バレンティンがソフトバンクに移籍したことで、さらに責任が重くなる。その期待に応えるべく、沖縄・浦添で行われている春季キャンプで、必死にバットを振っている。

写真=BBM
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