メジャー通算282本塁打を誇るオリックス新外国人、アダム・ジョーンズが来日後、初実戦に臨んだ。2月18日の紅白戦、紅組「四番・DH」でスタメン出場すると、2回の第1打席は遊失、4回無死一、三塁では111キロのカーブをとらえたが二直に終わった。これでお役御免となり安打は生まれなかったが、両打席とも芯の近くでとらえており、バットコントロールの良さを感じさせた。
タイミングの取り方も抜群。しっかりとステイバックして、体が前に行くことがない。軸がぶれないので、選球眼の良さも感じられる。日本の投手はメジャー以上に緩急で勝負してくるが、その攻め方にも惑わされることなく対応しそうだ。
西村徳文監督によると四番を打たせ、ライトを守らせる予定だという。すると、
吉田正尚を三番に回すことができ、今季確かな成長を見せているモヤを五番に置くことができる。このクリーンアップの破壊力はリーグでも屈指だろう。だから、余計に一、二番の重要度が高まる。一番には
福田周平や
中川圭太を考えているようだが、彼らの出塁率が上がらなければ昨季、パ・リーグ最低だった得点力は改善しない。
ジョーンズに話を戻すと、練習から何から非常にまじめにやっているという。自らグラウンドをならしたりもしているそうだ。メジャー実績があるのに偉ぶるところがなく、良きお手本になっている。異国の地になじむ努力をしているから、日本野球に慣れさえすれば一定の成績を残すのではないだろうか。
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