2月19日に行われた巨人対
中日の練習試合で目立ったのが巨人のイスラエル・モタだった。昨年、ジャイアンツ球場の中堅上に掲げられたスコアボードを破壊する推定飛距離140メートル弾を放ったパワーが光る育成野手。好調さが認められて14日からの沖縄キャンプへの切符を手にしたが、
原辰徳監督が「まだ見たい」と思うのも分かる。
中日との練習試合では2回一死二塁で迎えた第1打席、
岡野祐一郎の変化球をうまくとらえ、右中間へ適時三塁打。三塁へはヘッドスライディングも見せた。4回一死の第2打席でも左前打を放つなど2安打1打点。守備でも2回一死一塁で
溝脇隼人の三塁後方ファウルゾーンへの飛球をスライディングキャッチ。アグレッシブなプレーが目についた。
打撃はスイングが力強く、積極性にプラスして柔軟性が抜群。脚力にも光るものがある。昨年、1年間ファームでじっくりと経験を積んだことがいい方向に作用しているのだろう。プレーにもいい意味での余裕が感じられる。原監督も「ウチにいないタイプ」とあらためて絶賛していたようだが、支配下登録へ大きく前進したのではないか。
この日は新外国人の
ヘラルド・パーラも2安打。ボールに逆らわない打撃で、粘りも十分にある。日本球界に適応できそうなだけに、モタも含めて巨人打線に新風を吹き込んでくれそうだ。
写真=小山真司