「去年よりいいですよ。力をつけてきました」とロッテ・
井口資仁監督が目を細めたのが藤原恭大についてだった。高卒2年目のドラフト1位外野手で首脳陣からの期待は大きい。2月20日、韓国・サムスンとの練習試合に「一番・中堅」でスタメン出場。下手投げ、右上手、右サイドとタイプの異なる投手と対戦してもしっかりと自分の“間”で対応しており、非凡さが感じられた。
昨年、ファームで鍛えられたことにより、体にキレも増した。もともと力強いスイングをしていたが、さらにレベルアップ。タイミングの取り方もうまく、立ち遅れることがない。逆に大阪桐蔭高の同期で昨年、
中日にドラフト1位で入団した
根尾昂はカカト体重のスイングで右ヒザも割れているスイング。タイミングの取り方にも苦心しているように見える。藤原のほうが一軍に近いと言えよう。
肩も強く、送球も悪くない。足もあるし、一番にはうってつけだが、出塁率を上げるためにはもう少し粘り強さも身につけたい。この試合では3打席目に2ボール2ストライクと追い込まれてから落ちるボールに簡単に手を出して空振り三振。2ストライク後の打撃を磨いていけばグッとレギュラーは近くなる。
ロッテの外野陣は
福田秀平、
荻野貴司、
マーティン、
角中勝也らがおり、競争は激しい。藤原が開幕スタメンを勝ち取るには今後の実戦においてバッティングで結果を出していかなければならないが、その可能性は十分にある。
写真=BBM