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パ・リーグ6球団、2020シーズン二番打者候補は?

 

千葉ロッテマリーンズ



 出遅れている荻野貴司が開幕に間に合えば、一番・荻野、二番・福田秀平という強打俊足のアグレッシブな一、二番コンビが完成する。ソフトバンクではスーパーサブとしての役割が多かったものの、福田秀にとって実力はレギュラークラスであることを証明するシーズンになる。2月29日の楽天戦(ZOZOマリン)では先頭打者弾を放つなど、バットの状態も上向きだ。荻野の代わりに福田秀が一番に回っても、角中勝也マーティンといった強打の左打者が代役を務めるだろう。井口資仁監督の“攻撃的二番”という構想にブレはないはずだ。

福岡ソフトバンクホークス


ソフトバンク・今宮健太


 不動のポジションになりつつある。昨季は左太もも裏痛の影響で離脱を余儀なくされた今宮健太だが、今季は「まずは全試合。ベストはフルイニング」とシーズン通じての活躍を視野に入れる。そのために打撃でも、さらなるチーム貢献を誓う。昨季はシーズン序盤、一時、打率リーグトップを記録するほど安打を重ねた。力強いスイングでしっかりとコンタクトすることで、長打力もアップ。これまでの“つなぐ二番”から“攻撃的な二番”の要素も濃くなってきた。柳田悠岐デスパイネグラシアルに、今季からバレンティンが加わった中軸の破壊力は12球団屈指。大量得点奪取へ、その前を担う今宮の打撃がカギを握る。

北海道日本ハムファイターズ



 キャンプでの実戦、オープン戦では新たな選択肢として近藤健介渡邉諒石井一成が入るパターンも栗山英樹監督は試しているが、今季も最終的に二番を任されそうなのは大田泰示だ。昨季は「バントをしない超攻撃型二番」として打線のアクセントとなり、ホームランも自己最多の20本をマークした。一方で併殺打も多かったのは課題として残るが、一番・西川遥輝、三番・近藤健介に挟まれる二番・大田は相手バッテリーにとって気の抜けない脅威の存在になる。「自分が二番バッターの固定概念を変えたい」と意気込む男が、つかみ取った新たなポジションで2020年も抜群の存在感を発揮していく。

埼玉西武ライオンズ



 強力打線の“不動の二番”は源田壮亮だ。入団した2017年以来、一貫してその座を務める。今季は秋山翔吾がメジャー移籍した関係で、一番に新たなパートナーが座るが、それは昨季の盗塁王・金子侑司が濃厚だ。3月1日、DeNAとのオープン戦(長崎)では初回、一番・金子が左前打で出塁すると、二番・源田の打席で2球目にすかさず盗塁成功。このチャンスに源田は適時三塁打を放ち、あっという間に先制点を挙げた。さらに源田は三番・森友哉の遊ゴロの間にホームへ生還。今季はこういったシーンが数多く見られそうだ。

東北楽天ゴールデンイーグルス


楽天・鈴木大地


 今季から楽天に加わった鈴木大地が二番を任される可能性が高い。内野の全ポジションに加えて外野も守れて、あらゆる打順に対応できるユーティリティー性が最大の武器。昨季、ロッテではチームトップの13犠打を決め、四死球での出塁も多く、出塁率もトップの.373。そして15本塁打とパンチ力も兼備しており、相手にとっては非常に厄介な存在。三木肇監督が掲げる「1点をもぎ取り、守り勝つ野球」を実現させるために、欠かせない存在となりそうだ。

オリックス・バファローズ



 打撃センスが光る背番号67を二番に置いて攻撃バリエーションを増やしていく。新人年の昨季に111試合に出場し、105安打をマークした中川圭太。交流戦では打率.386を残して、史上初の新人での交流戦首位打者を獲得するなど実力は証明済み。右方向への軽打に加えて一発も秘めるなど、“強打”も可能な中川を二番に据え、チャンス拡大を狙う。昨季はリーグ最多の101犠打と“小技”で着実に1点を奪いにいくものの、得点数はリーグ最下位の544。得点力アップが最大の課題だけに、今季の二番は“強攻策”も選択肢に入れ、三番・吉田正尚、四番・ジョーンズ、五番・モヤのクリーンアップにつなぐ形をつくって得点力アップを図る。

写真=BBM
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