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日本ハムの肝っ玉ルーキー・河野竜生が新人王レースの大本命へ

 

3月3日の巨人とのオープン戦で好投する河野


 この男、やはり並のルーキーではない。

 日本ハム河野竜生。オープン戦では2度目の登板となった3月3日の巨人戦(札幌ドーム)。新型コロナウィルスの影響で無観客試合となったゲームで、気迫みなぎる圧巻のピッチングで開幕先発ローテ入りにまた一歩前進した。

 しなやかな腕の振りから繰り出される150キロ近い真っすぐ、スライダー、カーブを中心に初回からテンポ良く投げ込み、4回15人に対して1安打無失点。三振も4つを奪い、前回は打ち込まれた昨年のセ・リーグ覇者をほぼ完ぺきに封じ込めた。最後の4回だけは二死から2つの四球でピンチを招いたが、最後はもう一度ギアを入れ変えた力のボールで売り出し中のモタを右翼ライナーに打ち取った。

 この男の一番の武器は、大舞台になればなるほど力を発揮できる強心臓と、超が付くほどの負けん気の強さ。2月のキャンプ中の初の実戦登板で鮮烈なデビューを飾るも、さほど喜ぶこともなく「結果が出たのはうれしいですけど、通過点でしかない。一軍でもこういった投球ができるように調整していきたい。栗山監督もプロでの実績とかは関係ないと言われていたので」と本人の中でまだルーキーだからという意識なく、あくまでも見据えるのは1年目からの先発ローテ入り。「僕がなんで1位で指名されたのか、それは最初から使えるからだと思っています。新人王を獲るつもりでやっていきたい」と、ドラフト指名直後のインタビューでも随所にみなぎる自信と、負けん気の強さを見せていた河野。

 投げるたびに評価を上げ、開幕先発ローテの座をこのまま掴むのか。背番号28の新人離れした肝っ玉サウスポーが、4年ぶりの覇権奪回を狙うチームに新風を吹き込んでくれそうな予感は日増しに高まっている。

写真=BBM
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