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パ・リーグ6球団 2015年ドラフト1位の現在地は?

 

埼玉西武ライオンズ



 6年目でさらなる飛躍に期待がかかる。前橋育英高2年時にエースとして夏の甲子園を制した高橋光成。2015年にドラフト1位で西武に入団すると1年目にいきなり5勝をマーク。しかし、その後は4、3、2と白星は右肩下がりに。危機感を抱いて迎えた昨季、菊池雄星(現マリナーズ)と自主トレを行ったことが転機となった。肉体改造を図り、精神面も変化。シーズン終盤にケガで離脱したが、初の2ケタとなる10勝をマークした。今季はオープン戦で7イニング連続無失点と調整は順調。1シーズン、先発として投げ続けて、昨季以上の白星を挙げる。

福岡ソフトバンクホークス



 先発最後の一枠に、食い込んでみせる。2014年秋のドラフト1位・松本裕樹が、懸命なアピールを続けている。盛岡大付高時代は甲子園にも出場し、剛速球で打者をねじ伏せてきた右腕だが、右ヒジを痛めたことで、プロ入り後は自分のスタイルを模索する日々。17年にはプロ初勝利を挙げるなど15試合に登板し、さらなる活躍が待たれる中、昨年は腰痛などの影響もあって登板は7試合、1勝1敗でシーズンを終えた。しかし、今年はひと味違う。オープン戦では150キロ超を連発する力強い投球が目を引き、周りからの評価も上々だ。先発ローテ入りだけでなく、2ケタ勝利を期待する声も聞かれる。千賀滉大高橋礼甲斐野央らケガ人が多く、不安要素が多い投手陣。進化を見せる松本が救世主となる可能性も高い。

北海道日本ハムファイターズ



 大学球界No.1右腕としてプロの門をたたいた有原航平。その高い能力を入団1年目から存分に発揮し、ルーキーイヤーから8勝を挙げて新人王を獲得。プロ5年目の昨季は15勝をマークする活躍で最多勝に輝き、チームの絶対的エースに成長した。今季も新型コロナウイルスの影響で開幕は延期になってしまったが、3年ぶり2度目の開幕投手にも内定。20勝超えも視野に入れて調整を続けている。早ければ今オフにもポスティングでのメジャー移籍の夢も胸に抱え、27歳の右腕が球界を代表するエースへの階段を駆け上がる。

千葉ロッテマリーンズ



“ミスター・ロッテ”の背番号8を背負う男にとっては勝負の年となる。2018年はブレークの年だった。井口資仁監督が「チームでもっともトリプル―スリーに近い男」と期待をかける中、自身初の全143試合出場で打率.284、リーグ2位の39盗塁、二塁でゴールデン・グラブ賞も受賞した。だが、さらなる飛躍を期した昨季は下半身のコンディション不良もあり不本意な結果に。全試合出場は果たしたものの、打率は規定打席到達者では最低の.232に終わってしまった。一方で本塁打は初の2ケタ到達となる17本をマーク。パンチ力は着実に増して迎える今季、再びトリプルスリーに挑む準備が整ったといえる。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 ドラフトではヤクルトと競合し、楽天が交渉権を獲得した安樂智大。鳴り物入りで入団した大型右腕だったが過去5年で通算5勝と、ここまで期待に応えることができていない。昨年10月に右ヒジのクリーニング手術を受け、春季キャンプでは二軍で調整を続けた。「結果を出さないと、今までやってきたことが否定されてしまうのは仕方ない」と悲壮な決意を口にする。済美高2年時に最速157キロをたたき出した豪腕だが、「早熟だった」と結論づけるのはまだ早い。今年はカットボール習得に取り組むなど、モデルチェンジも画策中。なりふり構わず結果を求めていく。

オリックス・バファローズ



 確固たる地位を築けるか。日大三高では3年春のセンバツで準優勝、明大では東京六大学リーグ通算20勝(10敗)を挙げ、先発左腕として大きな期待を寄せられた山崎福也だが、入団5年間で10勝(17敗)どまり。それでも昨季は主に救援登板でキャリアハイの36試合に登板し、上がりを果たし、先発ローテの谷間も担うなど奮闘。今季も救援登板が濃厚で、オープン戦2試合で計5イニングを投じて5失点と結果は残せていないが、チームの“救援左腕”は多くいないだけに出番は回ってくるはず。背番号を11に変更した6年目の今季。大きく割れる100キロ台のカーブと140キロ台後半の直球で緩急を操る左腕が、ブルペンを支えたい。

写真=BBM
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