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パ・リーグ6球団、2020シーズン四番打者候補は?

 

埼玉西武ライオンズ



 今季はさらにスケールアップした成績を残してくれそうだ。3年連続本塁打王を狙う山川穂高。今季はムダな動きを省いたシンプルな打撃フォームに改造。その効果が現在の練習試合で存分に表れている。3月22日、日本ハムとの練習試合(メットライフ)では1本塁打を含む3安打3打点をマークしたが、打撃内容が素晴らしい。1回一死一、三塁では外角直球を、6回一死一、二塁では真ん中直球をセンター前に運ぶ適時打。4回一死では外角高めに浮いた変化球を見逃さず左中間席へ叩き込んだ。軽打に、長打と変幻自在の打撃。安定感も高まり、現在の調子をキープできれば夢の三冠王への期待も高まる。

福岡ソフトバンクホークス



 昨季チーム最多113試合で四番を務めたA.デスパイネが左手首痛で再来日が未定の中、新加入のバレンティンが四番にふさわしいパワフルな打撃を見せている。3月21、22日に行われたロッテとの練習試合(PayPayドーム)では2試合連続となるホームランをマーク。練習試合ながら昨季8勝17敗と負け越した苦手球団を相手にしての同カード3連勝(球春みやざきベースボールゲームズを含めると5連勝)は、今季のリベンジを予感させる。バレンティンはその救世主となってくれるだろう。三番に座るであろう柳田悠岐とのアーチ共演が今から楽しみだ。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 移籍1年目の昨季は主に三番に座り、33本塁打、92打点と中軸として結果を残した。今季は新四番として期待されるが、オープン戦では7試合に出場してわずか2安打、打率.154と振るわなかった。体調不良で出場をキャンセルするなど、調整面で不安を残す。それでも開幕は延期となり、復調するチャンスは十分にありそう。ブラッシュロメロの大砲に加え、島内宏明銀次など巧打者も多い犬鷲打線だが、それは大黒柱の浅村がいてこそのものだ。7年ぶり王座奪回へはこの男のバットがカギを握っている。

千葉ロッテマリーンズ


ロッテ・井上晴哉


 加入2年目のレアードも徐々に状態を上げてきているが、やはり昨季も開幕戦を含めて75試合で四番を務めた井上晴哉にかかる期待は大きく、自身も四番へのこだわりを口にするようになってきた。昨季は序盤戦で極度の打撃不振に陥り、二軍調整を余儀なくされただけに、「今年こそは」の思いは強いはずだ。本塁打は24、打点は99というキャリアハイの更新はもちろん、契約更改の席でぶち上げた「40本塁打120打点」という数字は現実目標。四番としてその数字をクリアできれば、チームも頂点が見えてくるはずだ。


北海道日本ハムファイターズ


日本ハム・中田翔


 栗山英樹監督は「固定概念にはとらわれない。一番点が取りやすいベストの形を考えていく」と語り、四番も大田泰示近藤健介らも候補に挙げながらベストのラインアップを探している。それでも2020年の四番の筆頭候補は、間違いなく中田翔だ。プロ13年目を迎えた今シーズンはキャンプの実戦、オープン戦でも絶好調。オフから取り組んできた「7割程度の力で振っても打球は飛んでいく」と大振りすることなく、ミート力も重視した力みのないスイングで結果を残し続けている。2015年シーズン以来となる30本塁打も視野に入れ、中田がそのバットで5位からの逆襲を誓うチームの先頭に立つ。

オリックス・バファローズ



 メジャー通算282本塁打を誇る新助っ人・ジョーンズが、新打線の四番に座る。メジャーよりも早い日本のキャンプイン2月1日からチームに帯同と、鼻息荒くNPBに挑む新助っ人だが、オープン戦では20打数1安打と調子が上がらず。来日1号となる左翼ポール直撃弾を放つなど、ポテンシャルの高さは示しているが本来の姿とはほど遠い。3月21日からの楽天との練習試合(楽天生命パーク)には帯同せずに調整に努め、同24日のソフトバンク(京セラドーム)で復帰予定。日本の投手に慣れるため、打席数が多く回る三番起用される見込みだ。吉田正尚、モヤとの強力クリーンアップ形成へ。“開幕四番”に向けて、まずは三番でギアを上げていきたい。

写真=BBM
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