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現役選手での最高記録はどんな顔ぶれがいる?

 

 現役選手の中で最年長なのは、今年の4月で43歳になる阪神福留孝介。福留がNPB16年間で積み重ねた394本の二塁打数は、現役ではトップだ。今シーズンも好調のため、さらに数字を重ねるだろう。今回は、この福留の二塁打のように「現役選手での最高記録」をまとめてみた。

最多出場試合数はロッテに電撃加入したあの選手



 現役での最高出場試合数や最多安打数などの各記録を以下にまとめてみた。まずは主要な野手記録を紹介する。

●出場試合数:鳥谷敬(ロッテ)2169試合
●打席数:鳥谷敬(ロッテ)8647打席
●得点:福留孝介(阪神)1020得点

●安打:内川聖一ソフトバンク)2171本
●二塁打:福留孝介(阪神)394本
●三塁打:松田宣浩(ソフトバンク)60本

●本塁打:中村剛也西武)415本
●打点:中村剛也(西武)1166打点
●盗塁:糸井嘉男(阪神)297盗塁

●犠打:今宮健太(ソフトバンク)299犠打
●死球:中島宏之巨人)134死球
●四球:鳥谷敬(ロッテ)1046四球

●三振:中村剛也(西武)1725三振
●通算打率:青木宣親ヤクルト).326

 そうそうたるメンツが並んだが、注目は通算打率のヤクルト・青木だ。通算打率(4000打数以上).326はなんと「歴代」でもトップ。レロン・リー若松勉張本勲といったレジェンドを超える記録を残しているのだ。

 また、「出場試合数」と「打席」は、現役トップと2位が逆転しそうな記録だ。ともに現在はロッテの鳥谷がトップだが、鳥谷は近年調子を落としており、今シーズンの復活がなければこれ以上大きく数字を伸ばすのは難しい。

 出場試合数と打席で現在2位なのがソフトバンクの内川で、一昨年は不調だったが昨年は137試合に出場して535打席。トップの鳥谷とは、試合数の差が192、打席数の差が816なので、内川が順調なら2021年シーズン中に逆転する可能性がある。

 阪神の糸井がトップの盗塁記録は、2位が日本ハム西川遥輝で245盗塁。その差は52とそこまで接近していないが、西川はまだ27歳と若く、調子が良ければシーズン40盗塁も考えられる。糸井次第ではあるが、こちらも2021年シーズンに現役最多記録保持者が変わるかもしれない。

ヤクルトの小さな巨人が5部門でトップ


ヤクルト・石川雅規


 次に投手部門の主要な現役記録を以下にまとめてみた。

●登板数:五十嵐亮太(ヤクルト)822試合
●完投数:松坂大輔(西武)72完投
●完封勝利:金子弌大(日本ハム)21完封勝利

●勝利:石川雅規(ヤクルト)171勝
●敗北:石川雅規(ヤクルト)163敗
●セーブ:藤川球児(阪神)241セーブ

●ホールド:宮西尚生(日本ハム)337
●ホールドポイント:宮西尚生(日本ハム)370
●投球回:石川雅規(ヤクルト)2794.2回

●奪三振:涌井秀章楽天)1688個
●被安打:石川雅規(ヤクルト)2987本
●被本塁打:石川雅規(ヤクルト)326本

●通算防御率:涌井秀章(楽天)3.51
●暴投:涌井秀章(楽天)77個

 投手記録で目立つのは5部門で最多となったヤクルトの石川だ。2002年から18年間、先発ローテーションの柱としてチームを支え続け、昨シーズンも23試合に登板。衰えを知らない活躍を見せている。今後も石川の現役最多記録は増え続けるはずだ。

 また。14年ぶりに西武復帰を果たした松坂は完投数が現役トップ。ただ、松坂は年齢的に完投することが難しいため、これ以上の上乗せは難しいかもしれない。とはいえ、現在は先発を完投させること自体が少ないので、松坂が引退しない限り現役最多が変わることはまずないだろう。

 投手記録の中でトップが入れ替わりそうなのは「奪三振」だ。現在トップは涌井の1688個だが、2位は涌井と同じ楽天の岸孝之で1677奪三振、3位は日本ハムの金子で1641奪三振と首位との差はわずか。今シーズン、岸と金子が涌井以上の活躍をすれば逆転もあり得る。

「現役選手での最高記録」を紹介した。この中で今シーズンでの逆転が考えられるのは投手の「奪三振数」くらいだが、1位と2位がくしくも同僚で、共に今シーズンの復活を目指しているというのが興味深いところ。今シーズンは、この両者の奪三振争いのほか、来シーズンに逆転する可能性のある「出場試合数」や「打席」、「盗塁」にフォーカスして試合を見てみると、さらに面白くなるだろう。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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