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1シーズンで退団した助っ人で「最も打席数が少なかった」のは誰?

 

 今シーズンはオリックスアダム・ジョーンズ巨人ヘラルド・パーラなど注目の助っ人が多く来日した。ただ、こうした実績のある助っ人でも、日本の野球になじめず1シーズンで退団することも多い。中にはまったくチームに貢献できず、シーズン序盤にお払い箱となるケースだってある。今回は、そうした早々に退団した助っ人外国人のうち、「最も打席数が少なかったのは誰か」を調べてみた。

2005年以降では4打席で退団した選手がいる!


 まず、現在のチーム体制となった2005年以降に来日した助っ人を対象に、NPBの他チームから加入した選手、育成契約選手、再来日選手を除いて「1シーズンで退団した助っ人」の数を調査。その結果、1シーズンで退団した助っ人の数は252人で、このうち103人が野手だった。

 では、この103人の中で、「最も打席数が少なかった助っ人」は誰なのだろうか? 少なかった順にTOP10にまとめてみた。

●打席に立つ機会が少なかった助っ人TOP10

中日・カラスコ


第1位 フェリックス・カラスコ(2011年 中日)
出場試合数:3
打席:4
打数:4
安打:0
打点:0

第2位 ホセ・アドリス・ガルシア(2016年 巨人)
出場試合数:4
打席:7
打数:7
安打:0
打点:0

第3位 アレクシス・ゴメス(2014年 中日)
出場試合数:12
打席:14
打数:13
安打:1
打点:0

巨人・フランシスコ


第4位 ホアン・フランシスコ(2015年 巨人)
出場試合数:5
打席:18
打数:18
安打:3
打点:1

同4位 ニック・エバンス(2014年 楽天
出場試合数:5
打席:18
打数:18
安打:2
打点:1

楽天・デイモン


第6位 デイモン・マイナー(2005年 楽天)
出場試合数:6
打席:21
打数:20
安打:4
打点:2

第7位 アレックス・カステヤーノス(2015年 巨人)
出場試合数:6
打席:22
打数:20
安打:2
打点:1

DeNA・シリアコ


第8位 アウディ・シリアコ(2017年 DeNA)
出場試合数:12
打席:28
打数:27
安打:2
打点:0

第9位 フレディ・バイナム(2010年 オリックス)
出場試合数:16
打席:29
打数:29
安打:4
打点:1

第10位 オスカー・サラサー(2012年 DeNA)
出場試合数:13
打席:30
打数:27
安打:6
打点:1

 2005年以降の「1年で退団した助っ人」のうち、最も打席数が少なかったのはフェリックス・カラスコ。MLBのマイナー、ドミニカリーグを経て2010年オフに中日と契約したカラスコは、2011年7月に一軍昇格を果たしたものの、3試合に出場して打席に立ったのはわずか4回。しかも結果は4三振と散々なもの。カラスコの推定年俸は1250万円と、何億円もの金額で契約する大物助っ人と比べると安価ではあったが、1打席当たりだとなんと約312万円。大ハズレだったと言わざるを得ない成績だった。

 カラスコの次に少なかったのは、2016年にキューバから巨人に派遣されたホセ・アドリス・ガルシアだ。俊足巧打の選手としてキューバ代表でも活躍したが、日本プロ野球ではまったく通用せず、わずか7打席に立っただけで二軍落ち。日本の生活になじめなかったことも影響し、そのまま昇格することなく同年8月に契約解除となった。

 3位のアレクシス・ゴメスは12試合に出場してわずか1安打。中日で活躍し、最多本塁打のタイトルを獲得したトニ・ブランコを超えるパワーの持ち主だとして期待されたが、その期待に応えることができずにシーズン終盤に自由契約となっている。

オープン戦首位打者も……


 4位以下もそうそうたる「残念だった助っ人」の名前が並ぶ。4位のホアン・フランシスコは、攻撃力不足に悩む巨人が緊急補強で獲得した選手。MLBでもそこそこの結果を残していたことから期待も大きかったが、わずか18打席に立ったのみでお払い箱になった。プレー以外でもロッカールームを独り占めするなど問題が多く、近年でも1、2を争うがっかり助っ人だといえる。

 ほかには、8位のアウディ・シリアコは独立リーグで活躍したことが評価されてDeNA入りを果たし、オープン戦では首位打者に輝く成績を残した。しかし、肝心の公式戦では思ったようなプレーができずに1シーズンで退団。助っ人によくある「オープン戦絶好調で公式戦絶不調」というパターンだった。

 反対に、1年で退団した選手の中で「最も打席数が多かった」のは、2005年にソフトバンクに加入したトニー・バティスタ。135試合に出場して591打席559打数147安打と活躍した。しかし、2年15億6,000万円の高額年俸と30歳を過ぎていることがネックとなり、1年で退団。年俸がもう少し安ければ1年でチームを去ることはなかったかもしれない。

 2005年以降の助っ人の中で最も少ない打席だったのは、たった「4打席」でチームを去った元中日のフェリックス・カラスコだった。チーム首脳陣からするとたまったものではないが、果たして今シーズンはカラスコの4打席を下回る助っ人は出てくるのか期待したい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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