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李承ヨプ、宣銅烈、林昌勇……日本のプロ野球で活躍した韓国人選手たち

 

 五輪やWBCなど国際大会で日本の強力なライバルとして立ちはだかってきた韓国は、日本のプロ野球界でも多くの選手がプレーしてきた。今回は「祖国のスーパースター」として日本でも活躍した韓国人プレーヤーを振り返ってみよう。


・宣銅烈(中日)
※NPB通算162試合登板 10勝4敗98セーブ、防御率2.70
※韓国通算367試合登板 146勝40敗132セーブ、防御率1.20

「韓国史上最高の投手」と形容された右腕。韓国プロ野球で新人から7年連続計8度の最優秀防御率、最多勝4度、最多奪三振5度、最多セーブ2度と投手タイトルを総ナメにした。韓国プロ野球から日本に移籍した第1号選手として96年に中日入団。大きな期待を受けた重圧もあって初年度は痛打を浴びる場面が目立ったが、2年目に38セーブで最多セーブを獲得。99年も28セーブを挙げてリーグ優勝に貢献したが、力の衰えを感じて同年限りに現役引退した。親日家で日本語の習得にも熱心なことで知られ、ナインやファンに愛された。


・イ・スンヨプ(ロッテ、巨人オリックス
※NPB通算797試合出場 打率.257、159本塁打、439打点
※韓国通算1906試合出場 打率.302、467本塁打、1498打点

 韓国プロ野球で本塁打王5度、打点王4度獲得したスラッガー。2003年には韓国プロ野球史上最多のシーズン56本塁打を樹立した。00年のシドニー五輪では日本戦で松坂大輔から決勝適時打を放ち、同国初のメダル獲得に貢献。04年にロッテに入団し、日本人投手の縦の変化球への対応に苦しんだが2年目は30本塁打でチームも31年ぶりの日本一に輝いた。06年に巨人に移籍すると打率.323、41本塁打、108打点と来日以来自己最高の成績を残す。07年以降は故障などに苦しんだが、日本で8年間プレーした。


・林昌勇(ヤクルト)
※NPB通算238試合登板 11勝13敗128セーブ、防御率2.09
※韓国通算760試合登板 130勝86敗258セーブ、防御率3.45

 右のサイドから最速160キロの直球、キレ味鋭いスライダーを武器に日韓のプロ野球界で強烈な存在感を放った。韓国では先発、抑えで活躍して最優秀防御率1度、最多セーブ4度を獲得。2008年にヤクルトに入団すると、不動の守護神として3度の30セーブ超え。10年は防御率1.46と驚異的な安定感だった。09年のWBC決勝・日本戦ではイチローに決勝適時打を浴び、韓国で「なぜ敬遠しなかったのか」と批判を受けたが、一切言い訳しない姿が大きな反響を呼んだ。


・呉昇桓(阪神)
※NPB通算127試合登板 4勝7敗80セーブ、防御率2.25
※韓国通算444試合登板 28勝13敗277セーブ、防御率1.69
※MLB通算211試合登板 13勝12敗42セーブ、防御率2.78

 韓国では9年間で5度の最多セーブを獲得するなど、歴代トップの通算277セーブをマーク。「石直球」と呼ばれる直球とスライダーで空振り奪取率が高く、喜怒哀楽を出さない冷静沈着なマウンドさばきで、「ラストボス」の異名を持っていた。2014年に阪神に入団すると、2年連続最多セーブと活躍。16年からメジャーに挑戦し、3年間で42セーブを挙げ、19年から韓国球界に復帰した。宣銅烈と同じく親日家で日本語も堪能であることで知られる。

写真=BBM
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