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西武・柘植世那へ「“バーチャル配球”でライバル達から一歩抜け出して」/スカウトからの“手紙”

 

西武が「プロ野球選手1年生のきみへ」と題して、育成アマチュア担当(スカウト)から今年のルーキーたちに宛てた“手紙”を公開。各担当から見た選手たちは“子ども”、選手たちから見た各担当は近くで見守ってくれる“親”のような存在だが、この状況下で直接会話をできない日々が続く。その中で、各育成アマチュア担当たちが各選手に対して“今伝えたい想い”を綴ろうと筆を執った。第7回は、安達俊也育成アマチュア担当からドラフト5位・柘植世那捕手に宛てたものを公開する。

西武・柘植世那(球団提供)


柘植世那くんへ

 私がライオンズのスカウトになり担当になった1年目、平井(克典)を指名した年に健大高崎高校からHonda鈴鹿に入ってきたのがきみだったね。

 当時は飯田(大祐。現オリックス・バファローズ)という捕手がいたから出場機会こそなかったけど、翌年グラウンドに行ってみると、ひとまわり大きくなったきみがいて、コーチからの推薦もあって今年は柘植でいこうと決めたんだ。

 初めて試合をみたとき、インサイドワークや投手への声掛けなど捕手らしい捕手だなと印象を持ったのを覚えているよ。打撃はまだまだだったけど、守備についてはすでに合格点だったし、野球は点を抑えることが大事だからね。

 研究熱心なきみだから心配はしていないけど、ひとつアドバイスをするなら、たくさん時間のあるこの時期に相手打者の研究をしてほしいな。無事に開幕したときに生かせるような“バーチャル配球”でライバル達から一歩抜け出してくれたら。

 おとなしい性格ではあるけど、グラウンドに出れば堂々と図太いところはプロ野球選手としてとても大事なことだから伸ばしてほしいと思っているよ。

 キャンプ地でも先輩に溶け込んでいたし、心配はないな。ライバルたちに危機感を与えられるような捕手に成長してください。

埼玉西武ライオンズ育成アマチュア担当
安達俊也(21年目、担当地区:東海・北陸、主な担当選手:2017年源田壮亮選手)

西武ライオンズ
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