「月末の紅白戦は中継があるんだろ?」
5月27日の分離練習前。ベンチ前から無人のスタンドを見ながら
辻発彦監督は近くのスタッフに尋ねた。「30日は中継がありますね」。そうスタッフが答えると辻監督は少し安どの表情に見えた。
辻監督はこの日、ベンチ前の手すりを使って腕立て伏せを繰り返しウォーミングアップ? をした後、投手陣の練習にじっくり目を光らせた。44球を投げ込んだ
松坂大輔の出来にはうなずき、ランニングをしていた
平井克典には「もっとカッコ良く走れ(笑)」と茶々を入れる場面もあった。野手陣のフリー打撃が終了し、その後、
岡田雅利、
山川穂高、
外崎修汰、
川越誠司らが個別で打ち込みを敢行する様子までしっかり見届けた。
開幕日が6月19日に決まり「われわれも楽しみ」と言いながらも、こうした選手たちの躍動や現状をファンに生で見せることができないことには寂しさを覚えるという。
「ライオンズは元気でやっていますよ!というのを見せたいんだけどね」とつぶやいた辻監督。30日はフジテレビのCS放送「フジテレビTWO」とインターネット配信の「パーソル パ・リーグTV」にて紅白戦の模様が放送されるが、「生観戦とはいかないけどライオンズが試合をしているところをファンの皆さんに見てもらえたら」と続けた。
「シーズンの始まりはね、生で野球をお見せすることはできないんだけど、今はテレビでリアルタイムのライオンズを知っていただければいい。またメットライフドームでお会いできる日に向けて、頑張っていきますよ」と笑顔を見せた辻監督。ナインたちは自主練習期間中に自ら考えながらメニューをこなし、分離練習が始まってからも汗まみれになりながらバットを振り、ブルペンで腕を振っている。
30日は実戦に向けてしっかり調整してきた獅子たちが、しっかりその答えを出す姿を画面越しに見ることができるだろう。
西武ライオンズ