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練習試合で打撃好調!“新主将”楽天・茂木に求められる役割

 


 プロ野球界は6月2日から開幕に向けた練習試合が始まった。楽天は横浜スタジアムでDeNAと対戦。自粛明けの全体練習では紅白戦を行わなかったが、2勝1分と好調なスタートを切った。特に打線は3試合で5本塁打20得点と活発で、試合勘も問題はなさそうだ。

 2月末にリンパ節炎で二軍調整となっていた茂木栄五郎は3試合で3安打、5打点、2本塁打と状態の良さをアピールしている。今季はショートを正ポジションとする小深田大翔がドライチで入団。小深田はオープン戦でも結果を残し続けていただけに、茂木は危機感も募っていたはずだ。だが、この3試合ではすべてで「一番・遊撃」でスタメン出場するなど、三木肇監督の期待にも応えてみせた。自粛期間中は「ランニングをしてバットを振って、あとは自宅で体幹や補強のトレーニングをしていた」と茂木。楽天生命パークでの自主練習再開後も「ケガをしない体を作ることが大事」と焦る気持ちを抑え、しっかりと調整を続けていた。

 茂木はルーキーイヤーの2016年に117試合に出場すると、毎年100試合以上に出場している。だがケガによる離脱も多く、フルシーズンを戦ったのは4年目の昨季が初めてだった。それだけに「ケガをしない体」が重要となることを自覚し、トレーニングに励んできたのだ。今季からはキャプテンに指名され、結果はもちろん離脱せずにチームをけん引すること、さらには精神的な成長も求められている。イレギュラーなシーズンになるだけにその存在はより重要になってくるだろう。

 練習試合ではベンチ入りしている選手を積極的に起用し、開幕までの12試合でしっかりと調整できている選手を見極めていくことになる。チャンスが多くあるわけではないが、この練習試合が開幕に向けて重要な期間になることは間違いない。「がむしゃらになってレギュラーを取りにいく。グラウンドに立ってチームを引っ張っていきたい」と闘志を燃やす若きキャプテンが順調なスタートを切った。

文=阿部ちはる 写真=BBM
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