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現役通算記録、20代の選手で最も上位なのは誰?

 

 現役通算記録ランキングを見ると、上位にランクインしているのはキャリアの長い30代や40代の選手ばかりだ。では、通算ランキングで最も上位に位置している「20代の現役選手」は誰なのだろうか?

パ・リーグを代表する若きスターが各部門を独占



 野手と投手の代表的な通算記録ランキングで、最も上位の20代選手を以下にまとめてみた。まずは野手記録から。
※年齢は2020年6月4日時点のもの

●通算出場試合:第20位……浅村栄斗(楽天)1256試合

 20代の現役選手の中で、最も多く試合に出ているのが楽天の浅村栄斗だ。現在29歳の浅村は、プロ生活10年間で1256試合に出場。現在は年間フル出場(143試合)を4年連続で達成している。高い打撃能力もさることながら、その「タフさ」も浅村の魅力の一つだ。

●通算安打:第13位……浅村栄斗(楽天)1317安打

 現役20代選手で最も多く試合に出ている浅村だが、通算安打も20代選手でトップだ。これまでに1317安打を記録しており、西武から楽天に移籍した昨シーズンも139安打とチームが変わっても好調を維持。このペースなら名球会入りの条件である2000安打も夢ではない。

●通算打率:第9位……浅村栄斗(楽天).285 ※4000打数以上

 4000打席以上での通算打率も、20代選手では浅村がトップ。.285はすべての現役選手の中でも第9位と20代ながら非常に高いアベレージを残している。ちなみに、現役トップはヤクルト青木宣親で通算打率は.326。これは過去選手も含めてもトップというとんでもない記録だ。浅村は青木にどこまで迫れるか今後に期待したい。

●通算打点:第11位……浅村栄斗(楽天)737打点

 通算打点も浅村が20代現役ではトップ。もはや独壇場だ。これまでに2度最多打点のタイトルを獲得しており(2013年:110打点、2018年:127打点)、通算737打点は現役選手全体でも11位だ。20代選手で浅村に続くのはヤクルトの山田哲人で583打点。山田のほうが2歳若いものの、まだまだ浅村との差は大きい。

ヤクルト・山田哲人


●通算本塁打:第7位……山田哲人(ヤクルト)202本

 浅村の独壇場だった野手成績だが、通算本塁打はヤクルトの山田哲人が上回っている。高卒で入団し、現在プロ9年目の27歳だが、すでに現役7位の202本塁打を記録。ちなみに、山田の次に通算本塁打が多い20代選手は浅村で180本塁打。長距離砲としては山田に軍配が上がる。

●通算盗塁:第2位……西川遥輝日本ハム)245個

 現役の20代選手で最も多く盗塁を記録しているのが日本ハムの西川遥輝だ。入団以降ハイペースで盗塁を量産しており、通算245盗塁は阪神糸井嘉男に次ぐ現役2位。昨シーズンは19盗塁と調子を落としたものの、キャプテンに就任した今シーズンは再びタイトル奪取を目指したいところだ。

●通算犠打:第1位……今宮健太ソフトバンク)299犠打

 犠打はソフトバンクの今宮健太がトップ。これまでに史上最年少での通算200犠打、250犠打を記録し、最多犠打にも4度輝いている。通算299犠打は20代だけでなく現役選手全体でもトップの数字。近年は打撃成績の向上により犠打数は減っているが、今後の成績次第では歴代最多を更新する可能性も十分にある。

各分野のエキスパートが並ぶ投手部門


 続いて投手の通算記録ランキングで、最も上位に位置する20代選手をまとめてみた。

●通算登板:第10位……今村猛広島)425

 通算登板数は、広島の今村猛が425でトップ。2年目の2011年途中に先発からセットアッパーに転向すると、そのシーズンは54試合に登板。翌年以降も中継ぎとして大車輪の活躍でチームを支えてきた。2017年にはリーグ最多の68登板を記録。2019年は大きく調子を落としたが、プロ11年目ながら現役全体で10位の登板数を誇っている。

阪神・西勇輝


●通算勝利:第14位……西勇輝(阪神)84勝

 現役の20代投手で最も勝利しているのが阪神の西勇輝だ。初勝利はプロ3年目の2011年と遅かったが、そこから毎シーズンコンスタントに勝ち星を積み重ね、2014年以降は2017年を除き2ケタ勝利を記録。一昨年オフにFA移籍した阪神でもいきなり10勝と結果を残しており、今後もさらに勝利数を伸ばすことが期待できる。

●通算敗北:第10位……西勇輝(阪神)73敗

 現役20代投手で最も勝っている西だが、これまでの通算敗北数もトップ。2016年や2018年のように2ケタ勝利するものの、勝利数を上回る黒星を喫した年もある。阪神の不動のエースに成長するには、「負けない投球」を身に付けることも重要だといえる。

●通算セーブ:第3位……山崎康晃DeNA)163セーブ…

 DeNAの山崎康晃は、現役の20代投手で最も多くセーブを記録している投手だ。入団1年目からいきなりクローザーを任されて37セーブと活躍した山崎は、以降DeNA不動の守護神として君臨。プロ5年で163セーブと、とんでもないペースで数字を伸ばしている。現役最多は阪神の藤川球児の241セーブだが、このペースだと藤川はおろか、岩瀬仁紀が記録した歴代最多の407セーブを超える可能性もある。

●通算ホールド:第13位……今村猛(広島)114ホールド

 ホールド数は広島の今村が20代ではトップ。前述のように2年目からセットアッパーとして活躍し、これまでに現役10位の114ホールドを記録している。ただ、調子を落とすシーズンも多く、特に2019年は27試合の登板でわずか4ホールドと本来の投球ができなかった。今シーズンは巻き返しに期待したい。

楽天・則本昂大


●通算奪三振:第20位……則本昂大(楽天)1245三振

 現役20代投手で最も多く三振を奪っているのは楽天の則本昂大だ。入団2年目の2014年から2018年まで5年連続リーグ最多奪三振を記録。現役全体でも10位となる1245三振をプロ生活わずか7年で積み上げた。2019年は右ヒジの手術で登板機会が激減したが、今シーズンは再び三振ショーを見せてくれることだろう。

 現役通算記録の最も上位に位置する現役20代選手を紹介した。今シーズンは新型コロナの影響で試合数が減るが、こうした20代ではトップ、現役全体でも上位に食い込む成績を残している選手がどのような活躍を見せてくれるのか注目だ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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