昨年は、
日本ハムの
宮西尚生が4月13日の試合で300ホールドを達成。これは過去に達成者のいない偉大な記録だった。ほかにも、
ヤクルトの
五十嵐亮太が過去6人しかいない800試合登板を達成。2019年は数々の素晴らしい記録が生まれた1年だった。今回は、2020年シーズンでの達成が期待される注目記録を紹介する。
達成が期待できる打者記録
2019年シーズンの成績を踏まえ、達成される可能性の高い注目の記録をまとめてみた。
●2000試合出場(過去51人)
内川聖一(
ソフトバンク) 通算1977試合・残り23試合
2019年シーズンは137試合に出場しており、ケガさえなければ達成できるだろう。
●1000得点(過去42人)
坂本勇人(巨人) 通算983得点・残り17得点
2019年は103得点を記録。達成まではそこまで時間がかからないと思われる。
●2000安打(過去52人)
福留孝介(
阪神) 通算1897安打・残り103本
坂本勇人(巨人) 通算1884安打・残り116本
福留は2019年シーズン、104試合で89安打。2020年が同じペースでは記録に届かない。出場機会が増えれば達成の可能性は高まるだろう。坂本はプロ1年目以外はシーズン安打が120本を下回った年はなく、今季は120試合とは言え順調ならば2000安打に到達する。
●400二塁打(過去12人)
福留孝介(阪神) 通算394本・残り6本
2019年は16本の二塁打を放っており、特に大きなけがや不調に陥らない限りは到達できる見込みだ。
●300本塁打(過去42人)
ウラディミール・バレンティン(ソフトバンク) 通算288本・残り12本
福留孝介(阪神) 通算280本・残り20本
松田宣浩(ソフトバンク) 通算274本・残り26本
バレンティンはNPB在籍10年のうち30本塁打を下回ったのは1度だけ。順調ならばまず到達するだろう。松田も不調に陥らなければ到達できる可能性はある。難しそうなのは2019年に10本塁打だった福留だろう。
●1000打点(過去45人)
内川聖一(ソフトバンク) 通算957打点・残り43打点
2019年は137試合に出場して41打点。同じようなペースなら厳しい。
●300盗塁(過去25人)
糸井嘉男(阪神) 通算297個・残り3個
2019年の盗塁は9個と1ケタだったが、長期欠場さえなければ達成できるだろう。
●300犠打(過去7人)
今宮健太(ソフトバンク) 通算299犠打・残り1犠打
細川亨(
ロッテ) 通算296犠打・残り4犠打
菊池涼介(
広島) 通算278犠打・残り22犠打
今宮は残り1なのでよほどのことがない限りは達成できるだろう。菊池はシーズン犠打数が1度も22本以下になったことのないが、120試合制となりどうなるか。難しいのはベテランの細川か。2019年はシーズン2本と同じペースなら達成は厳しい。
●1000四球(過去15人)
福留孝介(阪神) 通算971四球・残り29四球
福留の2019年の四球数は49。四球数は打順にも左右されるが、同じペースであれば問題なく達成できそうだ。
●800試合登板(過去7人)
藤川球児(阪神) 通算766登板・残り34登板
藤川は2019年は56試合に登板しており、ケガさえなければ34試合登板はクリアしてくるだろう。2019年は五十嵐亮太、2020年は藤川と、かつての剛速球クローザーがともに達成となれば感慨深い。
●700試合登板(過去16人)
宮西尚生(日本ハム)算684登板・残り16登板
チームに欠かせない中継ぎだけに、16試合は軽々と超えてくるだろう。順調なら800試合登板の大記録も見えてくる。
●250セーブ(過去3人)
藤川球児(阪神) 通算241セーブ・残り9セーブ
800試合登板達成が期待される藤川だが、250セーブの大記録も達成間近。残り9セーブならそこまで難しくないだろう。
2020年シーズンでの達成が期待される記録を紹介した。記録達成の瞬間を見逃さないよう注目だ。また、残りわずかであっても、ケガを負ったり不調に陥ったりすると達成が困難になる。大記録が目前だからこそ、選手たちには気を引き締めてプレーしてもらいたい。
文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM