メットライフドームで投手練習が行われた6月15日、高橋光成は練習の最後に球場のマウンドへ上がった。1球1球、感覚を確かめるように丁寧に32球。ピンチの場面、三振を取りにいく場面、さまざまなシチュエーションを想定しながらブルペン捕手の
荒川雄太のミットをめがけて投げ込んだ。
「昨日投げた感触が良くなかったので。今日は良かったと思います。西口さんからも『今日は良かったんじゃないかな』と言っていただきました」と笑顔を見せた。前回の練習試合では課題を残した高橋光。もちろん、同僚の飛躍も刺激になっている。14日、
ロッテとの練習試合で快投を見せた
與座海人の投球を見ていた高橋光は、「すごいな、と思いました」と口にしながらも、「俺もやってやるぞ、という気持ちですよ」とロッカーで席の近い與座に聞こえる声で気合を入れた。
刻一刻と開幕が近づいてくる中で、開幕に向けたゲン担ぎは敢えてしない。
「特別なことはしませんね」と平常心でその日を迎える。そこは高橋光が尊敬する
西口文也投手コーチの現役時代と一緒だ。
この日、約2時間、キャッチボールやピッチングなどで体を動かした高橋光は、「やっと始まるという気持ち。ワクワクしていますね。後はそこに向けてしっかり準備をし、開幕したら自分のできることをしっかりやりたい」と先発ローテーション投手の自覚を口にした。
西武ライオンズ