週刊ベースボールONLINE

編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

的を絞らせなかったDeNA濱口+高城バッテリー

 

惜しくも完封こそ逃したが、9回途中まで堂々のピッチングを見せた濱口


 2017年の日本シリーズ第4戦では、宝刀チェンジアップを警戒するソフトバンク打線を前に、ほぼ同じ球速である130キロ台のフォークを決め球に使い若鷹打線を幻惑。8回一死までノーヒット・ノーランの快投を演じた。3年前の大舞台での好投を再現するように濱口遥大高城俊人のバッテリーが、横浜スタジアムで抜群のコンビネーションを見せた。

 オリックスから古巣に復帰した高城と2年ぶりにバッテリーを組んだ濱口は、6月23日の中日戦(横浜)に先発。8回1/3を133球、無失点の粘りの投球で今季初登板初白星を飾った。

 調子が良いのか、悪いのか、判断しづらいのが濱口の投球の特徴でもある。この日も立ち上がりからストレートが高めに浮き、制球を乱す場面もあった。そのため、濱口+高城のバッテリーはストレートを捨て、変化球中心の配球に切り替える。「うまく球種を使い分けながら、的を絞らせない投球ができた」と濱口が振り返るように、スライダー、チェンジアップは120〜130キロ台で巧みに球速を変え、フォークとのコンビネーションで中日打線に連打を許さなかった。

 勝負どころは8回、2死一二塁で五番・高橋周平を迎えた場面。チェンジアップとスライダーを4球続けた後、裏をかき145キロの直球でフルカウントとすると、最後も力勝負。途中から見せ球としていた使っていたストレートを決め球に使う頭脳的な配球に、高橋のバットは空を切った。

「濱口と高城のコンビネーションが素晴らしかった」とラミレス監督も絶賛。息の合った先輩捕手とのコンビで、濱口が今永昇太とともに左腕2本柱として先発ローテを支えてくれそうだ。

文=滝川和臣 写真=榎本郁也
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング