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2ストライク後でも打率.348!ヤクルト・村上の進化した打撃

 

サヨナラ満塁弾を放ちナインから祝福される村上


 鮮やかなサヨナラ満塁弾だった。7月2日、広島戦(神宮)。5対5の同点で迎えた9回裏、無死満塁で打席に入ったヤクルトの四番・村上宗隆は2ストライクと追い込まれた後の3球目、広島の守護神・スコットが投じた外角高め151キロのツーシームを強く叩いた。打球は左中間席中段へ飛び込むサヨナラ満塁弾に。20歳5カ月での“劇弾”は1960年9月21日の阪神戦で記録した王貞治巨人)の20歳4カ月に続く2位の年少記録だった。

「自分で結果を残してランナーをかえそうという意識で打席に立ちました。前に飛ばそう、と。いい感じでとらえることができました」と笑顔で振り返った村上。外角高めを見事にスタンドまで運んだが、このコースを安打にしたのは今季初。だが、もともと外角高めのツーシームは昨季も4打数3安打、1本塁打と得意としているコース、球種だった(共同通信デジタル調べ)。

 昨季は高卒2年目にして36本塁打、96打点をマークしたが、打率は.231と安定感に欠けていた。しかし開幕から四番に座る今季、進化を果たしている。2日現在、3本塁打、リーグ1位の13打点、そして打率は.375だ。コンスタントに打てるようになった要因の一つとして左投手に対する対応力が上がったことが挙げられるだろう。昨季は左投手に対し打率.198(212打数42安打)と苦戦したが、今季は.438(16打数7安打)。まだシーズンは開幕したばかりだが、左投手に対してもしっかりとバットを振れているので、今季は数字を残すだろう。

 さらに2ストライク後の打率も昨季は.149(316打数47安打)だったが、今季は.348(23打数8安打)と大きく数字を上げている。得点圏打率も.500と勝負強さを誇る。今季は燕の四番のバットから目が離せない。

写真=BBM
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