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内川聖一、川端慎吾、長野久義……試練の時を迎えている「天才打者」たち

 

 かつてはタイトルホルダーとして輝きを放った天才打者たちが、熾烈な競争社会のプロ野球で試練の時を迎えている。内川聖一川端慎吾長野久義角中勝也はいずれも過去に首位打者を獲得しているが、内川、川端は開幕二軍スタートで、長野、角中は外野の定位置争いに奮闘している。「もう一花咲かせてほしい」とい願う野球ファンは多いのではないだろうか。
※通算成績、安打は昨年までの数字

ソフトバンク・内川聖一


・内川聖一(ソフトバンク) プロ20年目 通算2171安打
※昨年成績 137試合出場 打率.256、12本塁打、41打点
※通算成績 1977試合出場 打率.303、196本塁打、957打点

 打撃技術は球界トップレベルだ。横浜(現DeNA)在籍時の2008年に右打者最高打率.378で首位打者に輝き、ソフトバンクにFA移籍1年目の11年に打率.338で史上2人目のセパ両リーグで首位打者を獲得。18年には通算2000安打を達成した。昨年は一塁の守備で最高齢記録となる37歳でゴールデン・グラブ賞を獲得したが、打撃は不本意な成績に。今年は練習試合で結果を残せず、17年ぶりの開幕二軍スタートとなった。

ヤクルト・川端慎吾


・川端慎吾(ヤクルト) プロ15年目 通算1009安打
※昨年成績 37試合出場 打率.164、0本塁打、7打点
※通算成績 1003試合出場 打率.295、37本塁打、360打点

 すべての球種、あらゆるコースの球をヒットゾーンに飛ばす打撃技術は球界屈指。2015年に「攻撃的二番打者」で抜擢され、全試合出場で195安打を放ち、打率.336で首位打者を獲得した。しかし、17年2月に椎間板ヘルニアを発症。8月に手術を受け、18年以降も故障や打撃不振で出場数が減少。腰の状態が芳しくないため、今年の1月に2度目の腰を手術して2月の春季キャンプは不参加だった。完全復活を目指し、ファームで汗を流す。

広島・長野久義


・長野久義(広島) プロ11年目 通算1316安打
※昨年成績 72試合出場 打率.250、5本塁打、20打点
※通算成績 1281試合出場 打率.285、142本塁打、520打点

 ボールゾーンを安打にする技術が高く、広角に打ち分ける能力が高い。入団2年目の2011年に打率.316で首位打者、12年に173安打で同僚の坂本勇人とともに最多安打を獲得。巨人の主軸として長年活躍し、18年オフに広島から巨人にFA移籍した丸佳浩の人的補償で、広島へ電撃移籍した。移籍1年目昨季は72試合出場にとどまり、不本意な成績に。新天地に慣れた今年はレギュラー奪取で再び輝きを取り戻したい。

ロッテ・角中勝也


・角中勝也(ロッテ) プロ14年目 通算1067安打
※昨年成績 108試合出場 打率.258、8本塁打、48打点
※通算成績 1063試合出場 打率.286、54本塁打、445打点

 重心の低い構えから鋭いライナー性の打球をはじき返す安打製造機。2ストライクに追い込まれるとノーステップ打法で対応する。2012年に打率.312で独立リーグ出身では初の首位打者に。16年も打率.339、178安打で2度目の首位打者、初の最多安打のタイトルを獲得した。昨年は独立リーグ出身で初の1000安打を達成したが、17年以降は3年連続3割に到達できず。今季は外野の熾烈な競争を勝ち抜き、打率3割がノルマだ。

写真=BBM
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