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待たれる戦列復帰……野村佑希は日本ハムの希望の光

 

現在はケガで離脱中の野村。この経験も糧にして再び一軍グラウンドに帰って来る日をいまは待ちたい


 プロ2年目のホープがチームに新風を吹き込んだ。

 日本ハム野村佑希、20歳。開幕前の練習試合で3本のアーチを放ち、見事に「八番・サード」の開幕スタメンを勝ち取った。最初の西武との3連戦こそ結果を出せなかったが、札幌に戻った6月2日のソフトバンク戦ではプロ第1号&逆転サヨナラ打、さらに5日にもチームを勝利に導く決勝の2号アーチ。チームではあの大谷翔平(現エンゼルス)以来となる、高卒2年目までの勝利打点が付いたホームランと12球団ワースト(7月7日時点)の低調な打線の中でまばゆい輝きを放った。

 誰もが新たなスター誕生の予感に湧き立ち、実際に球団のオンラインストアでは野村の背番号24のユニフォームの注文が殺到したという。だが、7月7日のオリックス戦(京セラドーム大阪)でのサードの守備時に右手小指を骨折……。レギュラー奪取ももう夢ではなかった矢先の痛すぎる戦線離脱となってしまった。

 天性のパンチ力、スター性は申し分がない野村だが、昨季の8月には左股関節後方亜脱臼で全治5カ月。さらに今年3月の練習中に自打球が鼻に直撃し、鼻骨を骨折するなど相次ぐケガに苦しんできた。ケガはプレーする上では付きものだが、真のスーパースターになるためには、ケガをせずに試合に出続ける体の強さも今後はより一層求められる。

 そんな野村がプロ入団時のインタビューで掲げていた目標は「(新球場が完成する)2023年にはチームの主力になっていたい」。清宮幸太郎万波中正とともに、次世代の四番筆頭候補の1人でもある若きスラッガー。このコラムを書いている途中に全治まで3カ月の一報が入ってきたが、シーズンの最終盤で再び背番号24がグラウンドで躍動する姿をいまは待ちたい。

写真=BBM
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