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巨人の四番・岡本和真は不動だが…今季開幕とスタメンが大きく変動しているチームは?

 

 6月19日の開幕からおよそ1カ月半が経過。短い期間で120試合を行うため、同一カード6連戦など厳しいスケジュールで試合が行われている。そのため、各チームでコンディション維持に苦しむ選手や、ケガで離脱する選手が出ている。では、開幕時と比べて「スタメンに並ぶ選手が大きく変わったチーム」はどこなのだろうか?

頻繁に打順を変えながらチームを立て直した阪神



 開幕戦のオーダーと2020年7月30日のオーダーを比較し、「選手の入れ替わりが激しいチーム」を調べてみた。まずはセ・リーグから見てみよう。
※……開幕から打順が変わった選手
■……開幕オーダーにいなかった選手

●巨人

▼開幕オーダー
1(二)吉川尚輝
2(遊)坂本勇人
3(中)丸佳浩
4(三)岡本和真
5(左)亀井善行
6(一)中島宏之
7(右)ヘラルド・パーラ
8(捕)小林誠司

▼7月30日のオーダー
1(左)亀井善行 ※
2(遊)坂本勇人
3(中)丸佳浩
4(三)岡本和真
5(捕)大城卓三
6(一)ゼラス・ウィーラー
7(右)ヘラルド・パーラ
8(二)吉川尚輝 ※

ヤクルト

▼開幕オーダー
1(一)坂口智隆
2(二)山田哲人
3(左)青木宣親
4(三)村上宗隆
5(中)塩見泰隆
6(右)雄平
7(遊)アルシデス・エスコバー
8(捕)嶋基宏

▼7月30日のオーダー
1(一)坂口智隆
2(右)上田剛史
3(左)青木宣親
4(三)村上宗隆
5(中)山崎晃大朗
6(二)宮本丈
7(遊)吉田大成
8(捕)西田明央


●DeNA

▼開幕オーダー
1(中)梶谷隆幸
2(右)乙坂智
3(右)ネフタリ・ソト
4(左)佐野恵太
5(一)ホセ・ロペス
6(三)宮崎敏郎
7(捕)伊藤光
9(遊)大和
注:開幕戦は八番に投手を起用

▼7月30日のオーダー
1(中)梶谷隆幸
2(二)中井大介
3(右)ネフタリ・ソト
4(左)佐野恵太
5(一)ホセ・ロペス
6(三)宮崎敏郎
7(捕)戸柱恭孝
8(遊)倉本寿彦

阪神

▼開幕オーダー
1(右)糸井嘉男
2(中)近本光司
3(三)ジェフリー・マルテ
4(一)ジャスティン・ボーア
5(左)福留孝介
6(二)糸原健斗
7(遊)木浪聖也
8(捕)梅野隆太郎

▼7月30日のオーダー
1(左)陽川尚将
2(中)近本光司
3(右)ジェリー・サンズ
4(三)大山悠輔
5(一)ジャスティン・ボーア ※
6(捕)梅野隆太郎 ※
7(遊)北條史也
8(二)植田海


●広島

▼開幕オーダー
1(左)ホセ・ピレラ
2(二)菊池涼介
3(中)西川龍馬
4(右)鈴木誠也
5(三)アレハンドロ・メヒア
6(捕)會澤翼
7(一)堂林翔太
8(遊)田中広輔

▼7月30日のオーダー
1(中)西川龍馬 ※
2(二)菊池涼介
3(左)ホセ・ピレラ ※
4(右)鈴木誠也
5(一)松山竜平
6(捕)會澤翼
7(三)堂林翔太
8(遊)田中広輔

中日

▼開幕オーダー
1(中)大島洋平
2(右)平田良介
3(左)ソイロ・アルモンテ
4(一)ダヤン・ビシエド
5(三)高橋周平
6(二)阿部寿樹
7(遊)京田陽太
8(捕)加藤匠馬

▼7月30日のオーダー
1(左)福田永将
2(中)大島洋平 ※
3(二)阿部寿樹 ※
4(一)ダヤン・ビシエド
5(三)高橋周平
6(捕)木下拓哉
7(遊)京田陽太
8(右)武田健吾

 ピンポイントではあるものの、7月30日のオーダーと開幕オーダーを比べてみたところ、セ・リーグで最も入れ替わりが激しいのは阪神だった。開幕と比べると5人が入れ替わり、2人が打順変更となっている。打線の調子は序盤より多少上向いてはいるものの、まだ得点力不足であることは否めず。今後も試行錯誤が続くだろう。

 昨年最下位だったヤクルトは今季好調で現在までAクラスをキープ。しかし、トリプルスリー男の山田がまさかの絶不調で二軍落ちするなど、現在のスタメンは開幕戦と比べると下位打線を中心に大きく変わっている。

 一方、ほとんど入れ替わりがないのが広島。入れ替わっているのは松山だけで、後は多少の打順変更のみ。主砲の鈴木が好調で、下位打線を任されている堂林も長く4割をキープ。投手陣がふがいないものの、打線は好調でそこまで手を加える必要がないのだろう。巨人も坂本と丸が不調なものの、大きくスタメンが変動していないチームだ。

ソフトバンクの打順変更とオリックスの入れ替わりが目立つ




 続いてパ・リーグ6チームの開幕と現在のオーダーを比べてみた。

●ソフトバンク

▼開幕オーダー
1(右)上林誠知
2(一)栗原陵矢
3(中)柳田悠岐
4(指)ウラディミール・バレンティン
5(左)長谷川勇也
6(三)松田宣浩
7(遊)今宮健太
8(捕)甲斐拓也
9(二)牧原大成

▼7月30日のオーダー
1(二)周東佑京
2(遊)今宮健太 ※
3(中)柳田悠岐
4(指)中村晃
5(左)栗原陵矢 ※
6(右)上林誠知 ※
7(三)松田宣浩 ※
8(一)明石健志
9(捕)甲斐拓也 ※

楽天

▼開幕オーダー
1(遊)茂木栄五郎
2(三)鈴木大地
3(指)ジャバリ・ブラッシュ
4(二)浅村栄斗
5(左)島内宏明
6(右)ステフェン・ロメロ
7(一)銀次
8(捕)太田光
9(中)辰己涼介

▼7月30日のオーダー
1(二)小深田大翔
2(三)鈴木大地
3(遊)茂木栄五郎 ※
4(指)浅村栄斗
5(左)島内宏明
6(右)ステフェン・ロメロ
7(一)銀次
8(捕)太田光
9(中)辰己涼介


●西武

▼開幕オーダー
1(左)コーリー・スパンジェンバーグ
2(遊)源田壮亮
3(捕)森友哉
4(一)山川穂高
5(二)外崎修汰
6(三)中村剛也
7(指)栗山巧
8(右)木村文紀
9(中)金子侑司

▼7月30日のオーダー
1(中)鈴木将平
2(捕)森友哉
3(一)山川穂高 ※
4(二)外崎修汰 ※
5(三)中村剛也 ※
6(指)栗山巧 ※
7(左)コーリー・スパンジェンバーグ ※
8(右)木村文紀
9(遊)源田壮亮 ※

ロッテ

▼開幕オーダー
1(中)福田秀平
2(指)角中勝也
3(左)荻野貴司
4(三)ブランドン・レアード
5(右)レオネス・マーティン
6(二)中村奨吾
7(一)井上晴哉
8(捕)田村龍弘
9(遊)藤岡裕大

▼7月30日のオーダー
1(左)角中 勝也 ※
2(右)レオネス・マーティン ※
3(指)清田育宏
4(三)安田尚憲
5(一)井上晴哉 ※
6(二)中村奨吾
7(中)福田秀平 ※
8(遊)鳥谷敬
9(捕)柿沼友哉


●日本ハム

▼開幕オーダー
1(中)西川遥輝
2(右)大田泰示
3(左)近藤健介
4(一)中田翔
5(指)王柏融
6(二)渡邉諒
7(遊)石井一成
8(三)野村佑希
9(捕)宇佐見真吾

▼7月30日のオーダー
1(中)西川遥輝
2(左)杉谷拳士
3(指)近藤健介
4(一)中田翔
5(右)大田泰示 ※
6(二)渡邉諒
7(三)横尾俊建
8(捕)宇佐見真吾 ※
9(遊)石井一成 ※

オリックス

▼開幕オーダー
1(一)T-岡田
2(指)アデルリン・ロドリゲス
3(左)吉田正尚
4(右)アダム・ジョーンズ
5(三)中川圭太
6(二)大城滉二
7(捕)若月健矢
8(遊)安達了一
9(中)後藤駿太

▼7月30日のオーダー
1(三)宗佑磨
2(二)大城滉二 ※
3(右)吉田正尚
4(指)アダム・ジョーンズ
5(左)T-岡田 ※
6(一)中川圭太 ※
7(捕)伏見寅威
8(遊)山足達也
9(中)佐野皓大

 最も選手が入れ替わっているのはオリックスで4人。吉田とジョーンズ以外はなかなか打順が固定されない状況が続いている。また、現在首位のソフトバンクは入れ替わりが少ないものの、開幕オーダーと比べて打順が大きく変更されている。昨年のような破壊力は鳴りを潜めており、打線はいまだ流動的だ。

 強力打線といえば西武だが、今年は森や山川など主力の調子が安定せず、ソフトバンクと同じように打順を入れ替えながら試行錯誤を続けている。ロッテや日本ハムも同様で、大きな変化がないのは両リーグ最多の198得点と打線絶好調の楽天のみ。

 異例のスケジュールとなった今シーズンはコンディション調整が難しいのか、主力の不調が目立つ。その結果、打線が不安定になっているチームが多いようだ。首位固めや上位進出のためには、できるだけ早く打線を安定させることが急務。打線が不安定なチームは、機能する打線を見つけるべく、今後も選手の入れ替えや打順変更が行われるだろう。とはいえ、打線が固まらない状況は、新人が抜擢されるなど「新たなスターが台頭するチャンス」でもある。そうした頭角を現しそうな選手を探してみるものまた一興だ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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