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源田、平井、今井、鈴木…西武の2016年ドラフトは「超当たり年」

 


 ドラフト巧者と評価されている西武だが、2016年のドラフトでは1位・今井達也、3位・源田壮亮、5位・平井克典と一軍で不可欠な選手たちが名を連ねる。4位の鈴木将平も今季は「一番・中堅」に定着し、ブレークの兆しを見せている。西武は12球団で最多の18選手がFAで他球団に移籍しているが、18、19年と2年連続リーグ優勝を飾るなど毎年のように主力が抜けてもその強さが揺るがない。球団の育成能力もさることながら、スカウティング能力は目を見張るばかりだ。「黄金ドラフト」の16年の選手たちの活躍を振り返ってみよう。
※通算は昨季までの成績

西武・今井達也


ドラフト1位
・今井達也(作新学院高、西武) 
※NPB通算38試合登板 12勝14敗、防御率4.50

 作新学院高に進学当時は目立たない存在だったが急成長し、エースとなった高3夏の甲子園で全国優勝を飾った。ドラフトでは田中正義ソフトバンク)、柳裕也中日)、佐々木千隼ロッテ)の「大学ビッグ3」が注目されたが、西武は今井を1位で単独指名。18年は5勝、19年は7勝と着実にステップアップしている。今季は大量失点を喫するマウンドが見られるが、投手としての能力は球界屈指。2ケタ勝利がノルマだ。

西武・中塚駿太


ドラフト2位
・中塚駿太(つくば秀英高、白鵬大、西武) 
※NPB通算3試合登板 0勝0敗、防御率20.25

 191センチの長身から150キロを超える剛速球は魅力十分。スケールの大きい右腕だが、制球力が課題だ。昨季は二軍でチーム最多の34試合登板で防御率2.45の好成績だったが、一軍登板機会はなし。背番号も22から50に変わった。プロ4年目の今季は正念場。

ドラフト3位
・源田壮亮(大分商、愛知学院大、トヨタ自動車、西武) 
 ※NPB通算421試合出場 打率.274、9本塁打、155打点、101盗塁

 球界を代表するショートストップ。アマチュア時代は高い守備能力に定評があったが、打撃が課題とされていた。17年に新人の遊撃手としては史上初の公式戦全143試合にフルイニング出場を果たし、新人でNPB記録歴代2位の155安打を放って新人王を獲得。18年も史上初の新人から2年連続フルイニング出場を果たした。俊足巧打に加え、外野を抜くパンチ力も兼ね備えている。球界屈指の守備力でチームを幾度も救い、「源田、たまらん」が野球ファンの間で流行語に。

西武・鈴木将平


ドラフト4位
・鈴木将平(静岡高、西武) 
※NPB通算16試合出場 打率.154、0本塁打、1打点、1盗塁

 静岡高で1年春からレギュラーを獲得し、3度の甲子園出場。18打数6安打3打点、打率.333をマークした。巧みなバットコントロールと俊足が高く評価され、安打製造機の秋山翔吾(現レッズ)もその潜在能力を認めるほど。今季は7月上旬から「一番・中堅」に抜擢され、スタメン出場を続けている。「山賊打線」の新しいリードオフマンとしてアピールしたい。

西武・平井克典


ドラフト5位
・平井克典(飛龍高、愛知産業大、Honda鈴鹿、西武) 
※NPB通算187試合登板 10勝5敗61ホールド、防御率3.19

 大学まで無名の存在だったが、Honda鈴鹿でオーバースローからサイドスローに投球フォームを改造して頭角を現した。西武では救援で1年目から活躍し、2年目の18年は64試合登板で3勝21ホールドをマーク。昨季はパ・リーグ記録の81試合登板で5勝36ホールドとチームのリーグ連覇に大きく貢献した。心身ともにタフな鉄腕はキレ味鋭いスライダーを武器に負けん気が強い。今年もチームに不可欠なセットアッパーだ。


ドラフト6位
・田村伊知郎(報徳学園高、立大、西武) 
※NPB通算22試合登板 0勝0敗、防御率6.08

 名門・報徳学園で高1の夏に甲子園ベスト4の立役者になり、「スーパー1年生」と騒がれた。立大を経て西武に入団し、救援で生き残りを目指すが昨季までは一軍に定着できなかった。昨オフは同僚だった先輩の菊池雄星(現マリナーズ)の自主トレに参加。真面目な性格で向上心は誰よりも強いだけに、今年こそ結果に結びつけたい。

写真=BBM
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