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石川雅規、小川泰弘、山岡泰輔…小柄で活躍する投手たち

 

 野球の醍醐味である「速い球を投げる」のは恵まれた体格が圧倒的に有利だ。だが、上背がなくても打者を打ち取れる術を身に付けていればプロの世界でも活躍できる。石川雅規小川泰弘山岡泰輔……彼らは小柄だが自分より大きな相手に対して時には翻弄し、時には力勝負でも屈せず、結果を残し続けている。
※身長は公称。通算成績は昨年までの数字

ヤクルト・石川雅規


・石川雅規(ヤクルト) 身長167センチ
※通算成績 472試合登板、171勝163敗3ホールド、防御率3.87

 身長167センチと球界では4番目に低いが、2002年の入団以来大きな故障がなく投げ続けている。通算171勝は現役最多。抜群の制球力、多彩な変化球でプロ1年目から5年連続を含む11度のシーズン2ケタ勝利を挙げている。昨季もチームトップの8勝をマーク。今季は4試合登板で白星が挙げられず7月15日に登録抹消。チームに不可欠な左腕だ。


・谷元圭介(日本ハム、中日) 身長167センチ
※通算成績 415試合登板、26勝21敗6セーブ121ホールド、防御率3.65

 下半身主導で身長の低さを生かしたフォームから手元で浮き上がるような直球が最大の武器。ボールの回転数が多く、三振奪取率が高い。2009年ドラフト7位で日本ハムに入団すると救援の屋台骨を支え、16年は58試合登板で3勝3セーブ28ホールド、防御率2.32とフル回転。17年のシーズン途中に中日へ移籍した。35歳の今季もタフネスぶりを発揮する。


・美馬学(楽天、ロッテ) 身長169センチ
※通算成績185試合登板 51勝60敗5ホールド、防御率3.82

 小柄だが太腿の太さが60センチ以上とがっちりしていることから「ダックス」とニックネームがついたことも。ウエートトレーニングによって鍛えられた肉体から内角を果敢に突く直球と多彩な変化球で打者を仕留める。17年に11勝をマークするなどプロ9年間で規定投球回に4シーズン到達。昨オフにロッテへFA移籍し、エース格として期待される。

ヤクルト・小川泰弘


・小川泰弘(ヤクルト) 身長171センチ
※通算成績 161試合登板、65勝51敗1ホールド、防御率3.51

 小柄だが投げ方は豪快だ。元メジャー・リーガーのノーラン・ライアンの投げ方を参考にした左足を高々と上げるダイナミックな投球フォームで新人の2013年に16勝をマークして最多勝を獲得。15年に11勝を挙げて以来、5年間2ケタ勝利から遠ざかっていたが、今年は開幕から4連勝と最高のスタートを切った。自身2度目の最多勝も十分に狙える。


・田口麗斗(巨人) 身長171センチ
※通算成績 136試合登板、31勝30敗1セーブ14ホールド、防御率3.30

 小柄だが制球力とキレ味鋭いスライダーで凡打の山を築き、スタミナも抜群。2016、17年と2年連続2ケタ勝利をマークすると、昨年は55試合登板で3勝1セーブ14ホールドと救援でチームを支え、リーグ優勝に貢献した。先発再転向を志願して叶った今年は左腕エースとして2ケタ勝利がノルマだ。

オリックス・山岡泰輔


・山岡泰輔(オリックス) 身長172センチ
※通算成績 80試合登板、28勝27敗4ホールド、防御率3.79

 瀬戸内高では3年夏の広島県大会決勝・広島新庄高戦で延長15回1安打15奪三振無失点で完投。相手左腕・田口麗斗(現巨人)も無失点で完投して0対0で引き分けになったが、2日後の再試合でも完封勝利で甲子園出場を決めた。小柄だが最速152キロの直球とスライダーが武器の本格派右腕で、プロ3年目の昨年に13勝4敗で最高勝率(.765)のタイトルを獲得した。

写真=BBM
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