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シーズン中に他チームに移籍した外国人選手で活躍したのは誰?

 


 2020年6月29日に、楽天のゼラス・ウィーラーが池田駿とのトレードで巨人に移籍した。シーズン中でも、補強期間内に新たな外国人助っ人を海外から獲得することは多く見られるが、国内の他球団からトレードやウェイバーで獲得する例は意外と少ない。そこで今回は、2000年以降で「シーズン中に移籍した外国人選手」をまとめてみた。

一時代を築いた抑えの助っ人エースもシーズン中に移籍


 2000年以降で、シーズン中に他チームに移籍した外国人選手は以下の8人。

●2002年
トム・エバンス 阪神西武
(交換トレードによる移籍)

●2003年
エディ・ギャラード 中日→横浜
(ウェイバー公示による移籍)

●2012年
レビ・ロメロ 巨人→ソフトバンク
(交換トレードによる移籍)

●2017年
エドウィン・エスコバー 日本ハムDeNA
(交換トレードによる移籍)

ルイス・クルーズ 巨人→楽天
(金銭トレードによる移籍)

ルイス・メンドーサ 日本ハム→阪神
(ウェイバー公示による移籍)

●2019年
スティーブン・モヤ 中日→オリックス
(金銭トレードによる移籍)

●2020
ゼラス・ウィーラー 楽天→巨人
(交換トレードによる移籍)

 2000年から2010年まではわずか2人だったが、2011年以降は6人と一気に増えた。特に2017年は3人がシーズン中に他球団へ移籍している。

DeNA・エスコバー


 さて、ウィーラーを除く7人のうち、最も活躍した(している)のが、2017年にDeNAに加入したエスコバーだ。日本ハムでは先発として期待されたがまったく通用せず。その後は救援で好投を見せるも、外国人枠の関係で出場機会が得られなくなり、リリーフ陣の補強を求めるDeNAに移籍することとなった。DeNAではセットアッパーとリリーフの両方で登板していたが、2018年から本格的に中継ぎで起用されるようになり、2019年にはシーズン33ホールドを記録。いまやチームに欠かせない存在になっている。

西武・エバンス


 2002年に西武に移籍したエバンスも、求められた仕事をしっかりとこなした一人だ。この年の西武は、主砲のスコット・マクレーンが負傷離脱。その穴埋めに、阪神で思うようにプレーできず、ほとんど実績のないエバンスを指名した。エバンスは78試合で15本塁打、45打点と期待に応え、リーグ優勝に貢献。残念ながらマクレーンが復帰したことでエバンスは退団となったが、エバンスの活躍がなければ西武のリーグ優勝はなかっただろう。

 昨シーズン途中に中日からオリックスに移籍したモヤは、途中加入ながらシーズン10本塁打を記録。調子の波はあったが、チームの得点力向上に貢献したといえる。2003年に横浜に加入したギャラードは同年は13試合で8セーブを挙げた。しかし、翌2004年は13試合の登板で2勝2敗0セーブ、防御率8.31と最優秀救援投手のタイトルを2度獲得した中日時代のような投球はできず、シーズン途中に退団している。

 ロメロ、クルーズ、メンドーサは正直厳しいといわざるを得ない結果だ。例えばロメロは一軍登板わずか3試合で二軍行きとなり、そのまま退団。クルーズも打撃不振でその年限りで契約解除となった。メンドーサも4試合に登板したのみで、入団からわずか3カ月でチームを去った。

 楽天から巨人へと移籍したウィーラーは8月7日現在、28試合に出場して打率.289、4本塁打、10打点と期待以上の結果を残している。果たしてこの調子を維持し、チームに貢献できるのか。今後のプレーに注目だ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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