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西武と“緑”の根強い“縁”。辻監督は「GREEN UP! DAY」に気合

 

西武ライオンズ球場


 少し秋のにおいが漂うメットライフドーム周辺の湖畔を颯爽とランニングしているのは辻発彦監督。監督に就任して以来、ナイターでもデーゲームでも欠かすことのない日課だ。「緑があふれる中を走る、これがすごく気持ちいいんだよ」。メットライフドームで指揮を執るその日の始まりは、ランニングでスタートする。

 9月16日(水)の千葉ロッテ戦は「SAVE THE EARTH GREEN UP! DAY」として行われる。今年4月から西武の地域コミュニティ活動L-FRIENDSに新たに「環境支援」の取り組みが加わり、その一環としてメットライフドームの飲食売店で一部のプラスチック製品の廃止や削減を行ったり、食品廃棄物を改修して電気と都市ガス(バイオエナジー)にリサイクルするなど、環境に配慮する活動を開始している。当日は、グリーンカラーのキャップを着用するほか、「SAVE THE EARTH Tシャツ」など緑をモチーフにしたオリジナルグッズを販売する。売り上げの一部は、埼玉県の「彩の国みどりの基金」に寄付し、森林の整備・保全や身近な緑の保全、創出に対するサポートに使われる。

 辻監督は「私は選手時代から所沢市に住んでいます。緑が多いここがとても好きでね。この球場と緑は切っても切れない縁があると思います。ライオンズをきっかけに環境保全、大事な緑が守られる、そんな日になればうれしいです」と笑顔を見せた。

西武・辻発彦監督


 辻監督の言うように埼玉西武ライオンズと緑は“切っても切れない縁”がある。西武ライオンズ球場時代からの大きな特徴として挙げられるのが、外野スタンドの芝生席。開場当時、多摩湖、狭山湖、その先には富士山を望む景観豊かな「狭山自然公園」の一角に、新たな球場を建設する際、埼玉県から提案されたのが、「自然との共存ができる球場」だった。1966年に「首都圏近郊緑地保全法」が定められ、「それに沿うような“自然的な球場”で(建設を)お願いしたい」という要望のもと、“芝生外野席”が誕生した、という経緯がある。1999年、球場には屋根がつき、外野席は天然芝ではなくなったが、“人工芝”としてこれまで存続している。

「この球場も途中で屋根がつき、たくさんの改修を経てここまで来ましたが、雰囲気は当時と同じものがあります。この素晴らしい空気がメットライフドームのいいところだと思いますね。それを生み出すのは“緑の力”ですよ。当日はファンの皆さんもチャリティーグッズを買っていただき、埼玉県の環境保全に一役買っていただけたら、とてもうれしいことです。もちろん、この日もしっかり勝てるように頑張りますよ」と辻監督はファンに向けて呼びかけた。

西武ライオンズ
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