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チームのために中継ぎから先発へ。楽天優勝へのキーマンは辛島航だ

 

9月8日のソフトバンク戦で粘りの投球を見せた楽天辛島航


 9月8日のソフトバンク戦(楽天生命パーク)で今季2度目の先発となった楽天の辛島航は、5回2失点と粘投するも「もう少し投げないとダメですね」と反省を口にした。

 今季は開幕を中継ぎでスタート。イレギュラーなシーズンとなるだけに、先発陣への負担を考慮し、ロングリリーフをこなせる選手をブルペン待機させたいというチーム方針からだ。だが先発の枚数が足りず、9月1日の日本ハム戦(札幌ドーム)から先発にまわることに。その日本ハム戦では左ふくらはぎをつり、4回途中無失点となっていただけに8日の登板前には「失点をなるべく少なくして、できれば長く投げられたらベストかなと思います」と意気込みを語っていた。辛島がこれほどイニング数にこだわるのは昨季の経験があるからだ。

 昨季は開幕先発ローテーション入りを果たすも8月には手薄となったリリーフ陣をカバーすべく、第2先発やロングリリーフ、ワンポイントも経験。リリーフの難しさを痛感した。「やっぱり大変な仕事だなと思いました。だからこそ先発したときにはひとつでも多くアウトを取れるように、とあらためて思いましたね。先発するんだったら長い回を投げれるようになりたい、イニング途中のピンチで降りたくないなと思いましたね」。

 その大変さを知ったからこそ、オフにはロングリリーフの評価について球団に意見もした。「先発は6、7回投げて(評価が)70、80点だとしたら、ショートイニングの投手は3回を投げたら100点。でも結局、3回しか投げていないという見方もできる。役割を全うしたら100点ですよ、という評価をしてくれたら。勝ちもつかないわけですし、それを明確にしてくれるとありがたい、という話はしました」。

 9月10日時点で15試合に登板し18回1/3を投げ、0勝2敗、1セーブ、2ホールド、防御率4.42。成績だけを見ると高い評価は得られないかもしれないが、厳しい場面でマウンドに上がるだけではなく、シーズン途中に調整の仕方を変えるなど難しい役割を担っている。“使い勝手がいい投手”という言い方もできるが、経験値が高いからこそ柔軟に対応し、チームを助ける働きができているのだ。後半戦がスタートし、優勝に向けてさらに厳しい戦いが続くことは間違いない。チームのピンチを何度も救ってきた背番号58が楽天優勝へのキーマンとなってくれるはずだ。

文=阿部ちはる 写真=BBM

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