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NPBは「レンタル移籍」導入すべき? 他球団で活躍できる選手は

 

 サッカー界で盛んにおこなわれている期限付き移籍。通称「レンタル移籍」と呼ばれ、出場機会に恵まれなかった選手がレンタル先のチームで試合に出場し続けることで素質を開花させ、期限を終えて所属チームに戻るケースが多々見られる。レンタル移籍は移籍先のチームから所属するチームに対してレンタル料を支払うか、選手報酬の支払いを肩代わりする形態が一般的となっている。

 NPBでレンタル移籍の制度はなく、認められているのは完全移籍のみ。移籍が活性化して「飼い殺し」の選手が減るレンタル移籍の導入を求める声が現場から少なくない。下記の選手たちは他球団に行けば活躍できる可能性を秘めている。所属球団にとっても、移籍期限が終われば選手が復帰するので大きなデメリットはない。プロ野球の活性化を図る意味でも、レンタル移籍は一考の余地があるだろう。
※通算成績は昨季までの数字

一軍捕手の壁が高い巨人で現在は二軍の岸田


岸田行倫(巨人)
※通算成績 4試合出場、打率000、0本塁打、0打点

「将来の正捕手」の呼び声高い若手の成長株。今季は25試合に出場して自慢の強肩を見せると、課題の打撃でも打率.320をマーク。左投手には打率.500と驚異的な数字をマークしている。小林誠司が故障から復帰したため、9月18日に登録抹消。大城卓三炭谷銀仁朗がいるため一軍の壁は厚いが、レンタル移籍が可能なら他球団で正捕手として活躍できる逸材だ。

今季は一軍未登板の砂田


砂田毅樹DeNA
※通算成績 179試合登板、7勝11敗50ホールド、防御率3.71

 2017年に62試合登板で1勝25ホールド、18年も70試合登板で24ホールドと救援陣に不可欠な左腕として稼働したが、今季は一軍登板がない。イースタンでは28試合登板で防御率1.37と安定した投球を続けている。救援陣の層が薄い球団は多く、即戦力として評価は高い。

7月26日のオリックス戦で先発も初回2人目の打者に危険球で降板


藤平尚真楽天
※通算成績 25試合登板、7勝12敗、防御率4.12

 高卒ドラ1右腕はルーキーイヤーの17年に3勝4敗、防御率2.28と安定感あふれる投球で将来のエースを嘱望されたが、昨年は3試合の登板で未勝利、今季も1試合登板のみ。7月26日のオリックス戦(楽天生命パーク)に先発したが、初回に危険球退場でファーム降格と精彩を欠いている。潜在能力は高い右腕だけにもどかしい。

2017年オフに日本ハムから中日へFA移籍した大野だが……


大野奨太(中日)
※通算成績 891試合出場、打率.214、31本塁打、168打点、3盗塁

 今季一軍出場なし。強肩に定評がある木下拓哉、新人の郡司裕也、育成枠から支配下昇格したアリエル・マルティネスなどが正捕手争いを繰り広げる中、大野はファーム暮らしが続いている。キャッチング技術の高さと強肩に定評がある33歳のベテランは他球団のほうがチャンスは多いかもしれない。

今季は打撃で本領を発揮できていない桑原


桑原将志(DeNA)
※通算成績 596試合出場、打率.260、37本塁打、152打点、53盗塁

 2017年には全試合出場するなどリードオフマンとして活躍していたが、昨季は72試合出場、今季は34試合出場で打率.139、1本塁打と出場機会が減っている。中堅のポジションを争う梶谷隆幸神里和毅を追いかける立場だが、中堅の守備力、シーズン2ケタ本塁打を2度マークしたパンチ力のある打撃に定評がある。まだ27歳と若く、一軍の試合に出場できる環境で輝きを取り戻す可能性は十分にある。

写真=BBM
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