一昨年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在、(平日だけ)1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永くお付き合いいただきたい。 阪神の厳しい罰金制度
今回は『1972年3月6日号』。定価は100円。
キャンプのおカネ事情の記事があった。1972年、大卒初任給が5万5000円とも言われた時代だ。
巨人宮崎キャンプの予算は2500万円で12球団最高額。宿泊代は一泊二食で5150円だが、通常なら6000円以上の待遇を値引きしていたらしい。
交通費は一軍がジェット機で片道1万4000円、二軍は川崎からフェリーで1人9000円。裏方を含め、総勢100人ほどの移動になる。
ほか用具代、貸し切りバス代、球場整備代を足し、2500万になる。
ちなみに球場使用料は、ほぼただだった。
巨人だけかもしれないが、球団は、この2500万円分をオープン戦で稼ぎ、もとを取っていた。
シブチンの東映は総額1200万円と言われていた。場所は静岡県伊東で選手はマイカーなどに分乗し、交通費はほぼなし。
温泉地とあって宿泊費はそれなりに高いようだが、4人部屋、5人部屋で経費を浮かせていた(巨人は3人が基本だった)。
九州島原でやる西鉄はおよそ1000万円という。ただ、宿泊費は1泊3500円と言いながらも島原の場合、市がバックアップし、料理はかなり豪華だったようだ。
厳しい罰金制度を設けたのが、
阪神。
村山実監督は「調整の遅れているものは甲子園に残した」と安芸には35選手のみの参加。
ここで、
一、 首脳陣批判をした者は罰金5万円。場合にとってはユニフォームを脱がせ謹慎処分にする
二、 ボーリング、ゴルフを禁止とする。守らない者は1万円の罰金とする
三、 門限の11時を破った者は1万円の罰金とする
二、三はいいが、一はやや〇〇の穴が小さい気もする。
それにしても来年は無事キャンプができるのだろうか。
では、またあした。
<次回に続く>
写真=BBM