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巨人・菅野智之、日本シリーズへの覚悟

 

リーグ連覇翌日、ヤクルト戦のマウンドに立ち、14勝目を挙げた巨人菅野智之


 10月30日、巨人がヤクルト戦(東京ドーム)に引き分け、2年連続38度目のリーグ優勝を決めた。直前まで今季ワーストの5連敗、最後も引き分けでの優勝決定となったが、V決定時点で2位とは8.5ゲーム差あり、開幕以降、首位の座を明け渡したのはわずかに2日間(7月12、13日)だけの独走優勝だった。

 新型コロナウイルス感染拡大により、ペナントレースは120試合制に縮小。セ・リーグではクライマックス・シリーズが行われないため、次なるターゲットは2012年以来8年ぶりの日本一奪回となる。そんな日本シリーズに並々ならぬ思いを抱くのが、過去2度、同シリーズに出場経験のある菅野智之だ。

 新人年だった13年に楽天との日本シリーズに出場した菅野は、第2戦と第6戦に先発登板。いずれの試合もその年、公式戦無敗の田中将大(現ヤンキースFA)と投げ合い、第2戦(Kスタ宮城)では敗戦投手となったものの、第6戦(同)では7回2失点(自責点1)で勝利投手となり、田中にこの年、唯一の黒星をつけた。ただし、チームは第7戦で敗れて日本一を逃し、昨年はソフトバンク相手に4連敗。沢村賞2度をはじめ、数多くの個人タイトルを獲得してきた菅野も、日本一だけは経験がない。

 優勝決定後に行われた共同会見で菅野は「今日、優勝できましたけど、チームメートはみんな日本一という気持ちを持っている。(日本シリーズでは)絶対勝つんだという一心で、投げたいと思います」と胸の内を明かした。

 V翌日のヤクルト戦(東京ドーム)で先発した菅野は、5回1失点で今季14勝目を挙げ、翌日に登録抹消。これは11月21日から始まる日本シリーズへ向けたコンディション調整を優先させるための措置で、「あまり休むことは考えず、体を動かしながら自分の良い時のコンディションに持っていければ」。3週間後に迫る大舞台、果たしてどんなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。

文=坂本匠 写真=BBM
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