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五十嵐亮太&石井弘寿“ロケットボーイズ”が期待する「第二のロケットボーイズ」

 

最優秀中継ぎ投手のタイトルを手にした清水


「週刊ベースボール11月30日号」の惜別球人特集内で、ヤクルト五十嵐亮太の引退を記念し、“ロケットボーイズ”の対談を掲載した。石井弘寿投手コーチとの対談は、思い出話から現在の話までさまざまな話題に触れたが、その中で、「第二のロケットボーイズ」について、話を振ってみた。

 今季、ヤクルトでは2年目の清水昇をはじめ、ソフトバンク育成から入団した長谷川宙輝ら、速球自慢の若手リリーバーが一軍を完走。特に清水は30ホールドポイントを挙げ、中日福敬登祖父江大輔と並んで最優秀中継ぎ投手のタイトルを手にした。クローザーの石山泰稚へとつなぐ、勝利の方程式の一角を担った清水の、ストレートの平均球速は146.5キロ(最速152キロ)。左腕の長谷川も148.3キロ(最速154キロ)と、かつてのロケットボーイズを彷彿とさせるスピードボールを武器に、ブルペンを支えた。シーズン序盤は調子を崩していた梅野雄吾も、後半は復調し平均147キロ(最速155キロ)だった。

 日米通算906試合すべてをリリーフで投げた中継ぎのスペシャリスト・五十嵐は、「みんな頑張ってるよね」と、若手の台頭にうなずいた。石井コーチも、10月中旬まではブルペン担当として選手たちを見守っていただけに、「清水、長谷川、梅野、石山……みんなね。特にこの4人は、頑張って切磋琢磨してやってますから」と頑張りを称えている。

「第2のロケットボーイズになってほしいっていうか、僕らをはるかに凌ぐ存在であってほしいですよね。JFKの例もあるし、2人じゃなくてもいいわけですから」。五十嵐はそう言って、石井コーチに「ね」と同意を求める。石井コーチも「そうだね」と言って優しく笑った。幼いころからヤクルトファンだったという長谷川は、以前インタビューで「中継ぎなら、石井コーチのような投手になりたい」と話していた。最速158キロの右腕・五十嵐亮太、最速155キロの左腕・石井弘寿。2人の残した実績、球速にはまだ及ばないかもしれないが、ロケットボーイズの背中を見て教えを受けた若手たちが、彼らを超えていく存在になることを、元祖の2人も願っている。

文=依田真衣子 写真=BBM
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