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意外な名前も並ぶ…日本記録を持つ現役選手は誰がいる?

 

「日本記録」と聞くと、過去に活躍したレジェンドばかりが名を連ねていると思いがちだが、現役にも日本記録を持つ選手は少なくない。例えば、ヤクルト青木宣親の通算打率が歴代トップであることは有名だ。今回は、こうした「日本記録を持つNPB所属の現役選手」をピックアップして紹介する。

野手の日本記録


三振記録に坂本の名前が……


 まずは現役の野手が持つ日本記録からピックアップしてみた。

●通算打率……青木宣親(ヤクルト).325

●通算満塁本塁打……中村剛也西武)21本

 通算記録は、青木宣親が打率、中村剛也が満塁本塁打本数で、過去のレジェンドを抑え歴代トップに立っている。青木の通算打率もすさまじいが、あの王貞治でも15本(歴代2位)だったことを考えると、中村の21本は驚異的な数字だ。

●シーズン最多本塁打……バレンティンソフトバンク)60本

●シーズン長打率……バレンティン(ソフトバンク).779

●シーズン補殺数……菊池涼介広島)535補殺

●シーズン守備率……菊池涼介(広島)1.000 ※二塁手として

 バレンティンは、ヤクルト時代の2013年にシーズン60本塁打と長打率.779をマークし、2つのシーズン最高記録を更新。広島の菊池は2014年に535補殺の日本記録を樹立。さらに今シーズンは、二塁手としては史上初となるシーズン守備率10割を達成した。

●1試合最多二塁打……糸井嘉男阪神)、近藤健介日本ハム)4本

●1試合最多三振……坂本勇人巨人)、茂木栄五郎楽天)、神里和毅DeNA)、秋山拓巳(阪神)5三振

●1試合最多併殺打……レアードロッテ)、宮崎敏郎(DeNA)3回

 次は1試合での記録。この中で特に目を引くのは1試合最多三振に坂本の名があることだろう。球界を代表するバッターではあるが、2019年6月21日のソフトバンク戦で史上17人目となる1試合5三振を記録。巨人としては上原浩治仁志敏久橋本到に次ぐ史上4人目だ。

●1イニング最多本塁打……ビシエド中日)、大山悠輔(阪神)2本

●1イニング最多塁打……ビシエド(中日)、大山悠輔(阪神)8塁打

●1イニング最多盗塁……村上宗隆(ヤクルト)3盗塁

 1イニング記録では、中日と阪神の頼れる四番が並んでいる。ビシエドは2016年、大山は2018年にそれぞれ記録している。また、ヤクルトの若き大砲・村上は、今シーズンの11月5日の阪神戦で記録したもの。二盗、三盗と進み、最後はホームスチール。史上17人目の快挙だった。

今季、周東は福本を超える盗塁記録をマーク


●連続サヨナラ本塁打……鈴木誠也(広島)2試合、平田良介(中日)2試合

●連続試合四球……柳田悠岐(ソフトバンク)18試合

●連続試合盗塁……周東佑京(ソフトバンク)13試合連続

●連続打数本塁打……バレンティン(ソフトバンク)、山田哲人(ヤクルト)、レアード(ロッテ)4打数連続

 柳田は2016年に18試合連続四球を記録しているが、これは王貞治と並ぶタイ記録。前年に打率.363、OPS1.101と驚異的な数字を残しており、この年は特段警戒されていたことから四球数が増加した。また、周東の13試合連続も福本豊超えという圧巻の記録。来シーズンはさらなる更新を期待したい。

 今季FA権を行使せずにヤクルトに残留した山田は、バレンティン、レアードと並ぶ4打数連続本塁打の記録を持っている。山田といえばほかにも「3度のトリプルスリー達成」という前人未到の記録を持つが、それ以外にも以下のようなNPB記録を持っている。

●38連続盗塁成功

●開幕から33連続盗塁成功

●6カ月連続初回先頭打者本塁打

●日本シリーズにおける1試合3本塁打

投手の日本記録


ホールドで前人未到の地を歩む宮西


 次は、現役投手の持つ日本記録をピックアップしてみた。

●通算ホールド……宮西尚生(日本ハム)358ホールド

●通算ホールドポイント……宮西尚生(日本ハム)393ホールドポイント

 レジェンドの並ぶ歴代通算記録では、日本ハムの宮西尚生が2部門で歴代トップ。どちらも採用されたのが最近の記録ではあるものの、現役ではぶっちぎりの数字だ。

●シーズン最多セーブ……サファテ(ソフトバンク)54セーブ

 シーズン記録で特に注目なのが、2017年にサファテが記録したシーズン54セーブ。それまでは岩瀬仁紀藤川球児による46セーブが最多だった、一気に8セーブも上回る大記録となった。この年は防御率も1.09と圧巻の成績だった。

●1イニング最多被本塁打……東條大樹(ロッテ)4被本塁打

●1イニング最多被安打……石川歩(ロッテ)11被安打

●1イニング最多押し出し……濱口遥大(DeNA)4押し出し

●1イニング最多連続四球……濱口遥大(DeNA)5連続

 1イニング記録は投手にとってはネガティブな記録が並ぶ。いずれもタイ記録ではあるが、特に例が少ないのが石川歩の11被安打と、濱口遥大の4押し出し。どちらもNPB史上2例しかないレア記録だ。

菅野は今季、開幕投手から13連勝


●開幕投手からの連勝……菅野智之(巨人)13連勝

●連続試合2ケタ奪三振……則本昂大(楽天)8試合連続

●連続試合被サヨナラ本塁打……田島慎二(中日)3試合連続 ※2シーズンにまたがっての記録

●連続試合セーブ……森唯斗(ソフトバンク)7試合連続

●連続イニング奪三振……サファテ(ソフトバンク)43イニング

 今シーズンに記録された菅野智之の13連勝が目を引くが、ほかにも則本8試合連続2ケタ奪三振や、7試合連続セーブを記録した森唯斗も圧巻の成績。特に森は今シーズンも好調で、今後自信の記録を更新する可能性も高い。

 現役選手の持つ「日本記録」を紹介した。特にヤクルトの山田は上でも紹介したようにまだ28歳と若いが、すでにさまざまなNPB記録を持っている。今後どんな記録を打ち立てるのか、また記録を更新するのか楽しみでならない選手だ。また、巨人の坂本も今季は2000安打に到達したが、歴代最多安打も狙える位置。来季は143試合に戻る予定だが、果たしてどのような記録が飛び出すか注目だ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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