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2020ファーム総括

【ヤクルト】二遊間を中心に有望株成長、一方で投手育成は難航/2020ファーム総括

 

濱田にスラッガーの自覚


一軍でも3本塁打を放った濱田。将来の主軸打者へと、確実に成長を続けている


ヤクルト二軍
イースタン・リーグ5位
79試合32勝38敗9分、勝率.457

 イースタン・リーグでは5位。Bクラスではあるが、ファームの目的は育成だ。その点では、おおむね順調に来ていると言える。

 今季から二軍監督に就任したのは、現役時代に“ブンブン丸”の愛称で抜群の人気を誇った池山隆寛。今季は長岡秀樹武岡龍世といった高卒野手が2人入団し、特に2人の育成には期待が懸けられていた。長岡、武岡ともに規定打席に乗る出場機会を与えられ、守備位置も二塁、三塁、遊撃を持ち回りで経験。一軍にも昇格してプロ初安打を放つなど、高卒ルーキーとしては順調なスタートを切らせたと言える。

 ほかにも、濱田太貴を四番に据え、スラッガーとしての自覚を身に着けさせた。1カ月以上、一軍にいた時期があったにもかかわらず、ファームでリーグ5位タイの11本塁打を放っている。

 若手野手の育成では、さっそく成果が表れている一方で、投手は難航した。特にドラフト1位ルーキーの奥川恭伸が、右肩や右ヒジに炎症などを抱えていたため、慎重な起用になった。実戦で5イニングを投げたのは、11月に入ってからだ。

 チームで最多イニングを投げたのは、一軍で開幕先発ローテーション入りした山田大樹で、32歳の左腕はシーズン終了後に戦力外通告を受けているのだから、浮かばれない。

 課題である投手育成には大きな成果は見られなかったものの、野手は大きく飛躍。来季は強みを伸ばしつつ、若手投手も育てていきたい。

写真=BBM
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