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2020ファーム総括

【オリックス】進みつつある世代交代、投打とも若手が芽を出す/2020ファーム総括

 

宮城は一軍でも勝利


ファームで6勝を挙げたドラ1左腕の宮城。最速は153キロまでアップし、新たにフォークも習得


オリックス二軍
ウエスタン・リーグ3位
86試合42勝38敗6分、勝率.525

 着実に力をつけている。中嶋聡二軍監督が一軍監督代行に就任するなど、コーチ陣も配置換えがあったファームだが、42勝38敗6分とシーズン勝ち越し。個人でも、ドラフト1位左腕・宮城大弥が6勝、同4位の前佑囲斗が3勝を挙げるなど、若手たちが躍動した。野手でも、ドラフト2位ルーキーの紅林弘太郎が全86試合に出場して68安打を放ち、育成3年目の捕手・稲富宏樹も指名打者で出場するなど打撃が向上している。

 何より頼もしいのは、一軍に足りぬ部分を持っていること。得点力不足と言われる一軍に対し、ファームは86試合で356得点。1試合平均約4点を挙げ、10月11日の中日戦(ナゴヤ)では稲富、紅林がともに4安打を放つなど、チーム計25安打、22得点と猛攻を見せた。チーム防御率も3.32と安定しており、若手の充実ぶりは数字が物語る。

 アピールに成功して、シーズン最終盤に一軍昇格を手にした選手も続々と現れた。宮城は3度の一軍先発登板でプロ初勝利をマークし、紅林も初安打、初打点を記録。さらに、育成の大下誠一郎はファームで本塁打を放つなどアピールすれば、9月24日に支配下登録を勝ち取り、一軍で32試合出場。堂々とレギュラー争いに加わった。

“育成重視”を貫き、高校生や育成を多く指名する近年のドラフトで獲得した面々の成長は明るい光。一軍は6年連続Bクラス、2年連続最下位に沈む中で、着実に次代を担う選手が芽を出している。

写真=BBM
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