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“世界一! の盗塁王”ソフトバンク・周東佑京は打撃面でも確かな成長/2020の主役

 

今季は50盗塁をマークして初のタイトルに輝いた周東


 シーズン中盤から一気にチームに欠かせない存在へと変貌を遂げた。自身の武器である足同様に、その成長スピードもすさまじい。開幕当初は控えでベンチを温める日々が続いた周東佑京。開幕前に二塁のポジションを争った牧原大成の離脱などで徐々に出場機会を増やすと、やはり足で見る者を圧倒した。

 今季の初盗塁は7月24日と時間を要したものの、勢いに乗れば、もう誰にも止められない。「たとえスタートが遅れても、スピードに乗れなくても、スライディングをミスっても、セーフになればいい」と積極果敢に攻め続け、10月16日から積み重ねた盗塁は、29日のロッテ戦(PayPayドーム)で1971、74年の福本豊(阪急)を抜く12試合連続のプロ野球新記録を達成。翌30日の西武戦(メットライフ)ではメジャー・リーグ記録(69年のバート・キャンパリネス、アスレチックス)も抜いた。最終的には50盗塁で自身初のタイトルも獲得。育成出身選手では初の大台到達だった。

 ただ、足以上に進化を見せたのが打撃だ。しっかりとしたスイングで、9、10月はともに3割を超える打率を残した。特に日曜に限って見れば、5週連続マルチ安打などで打ちに打ちまくり、打率は4割超え。「サンデー周東」と呼ばれるほどの“大当たり”だった。

 なかなか埋まることのなかったリードオフマンに周東がハマったことも、終盤の独走を支えた要因の一つでもある。まだまだ内野守備には課題を残すものの、「一番・周東」は来季以降も相手チームにとって脅威だ。

写真=BBM
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