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ビシエドがゴールデン・グラブ賞を獲得できた理由

 


 守備の名手に贈られる「ゴールデン・グラブ賞」に2020年は中日からセ・リーグでは最多となる3選手が選ばれた。一塁手でビシエド、三塁手で高橋周平、外野手で大島洋平だ。

 大島は球団最多となる8度目の受賞。高橋は2年連続2度目、ビシエドは初受賞だ。そして多くの人から、こう言われた。「ビシエドって、そんなに上手かった?」。印象というのは怖い。

 3人の中でもっとも意外な受賞と思われている方も多いようだが、もっとも順当と言える。ビシエドの得票数は194票。2位の村上宗隆ヤクルト)の35票に大差をつけての受賞。投票する記者もよく見ている。

 失策数はわずかに1。ビシエドの今季の守備には安定感があった。派手なプレーはないが、堅実さがあり、動きも良かった。ビシエドと言えば頼れる四番。17本塁打&82打点はチームトップだが、今年は守備でもチームの勝利に貢献していたということだ。

 ただ最初は守備に難があった。来日1年目となる2016年の失策数は12を数える。緩慢な動作でよくボールを弾いた。4年後にゴールデン・グラブ賞を獲得することになるとは誰も想像できなかっただろう。

 都内で行われたゴールデン・グラブ賞の受賞式には、息子のビシエド・ジュニアくんと出席。その息子とともに記念撮影に応じるビシエドの姿は何とも誇らしげだった。

 そもそもこの授賞式に出席する助っ人自体が珍しい。外国人選手はシーズンが終われば、すぐに母国へと帰国するからだ。しかし数年前からビシエドは家族を日本に呼び寄せている。急いで帰国する必要はなく、オフの球団行事などにも当然のように出席している。

 守備上達の理由は本人の努力はもちろん、コーチたちの教えもあったに違いないが、こうして家族とともに日本に溶け込もうとした姿勢もつながっていたはずだ。

 ビシエドは少年野球をしている息子に「常にベストを尽くすことが大切だ」と言い続けているという。もともとは外野手。一塁の守備でもベストを尽くした結果がゴールデン・グラブ賞だった。

写真=BBM

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