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究極の万能打者として相手を苦しめたソフトバンク・中村晃/チームリーダーの1年

 

今季は100試合に出場して打率.271、6本塁打、50打点をマークした中村


 選手会長就任1年目は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、いつもとは違う、難しいシーズンとなった。ただ、中村晃にとっては、やることはこれまでと変わらず。チームのため、勝利のため、粛々と自分ができることを全うした。

 やはり、この男がいると安心感が違う。両ヒザ痛などもあり開幕不在も、二軍で申し分ない打撃を披露し、満を持して7月11日に一軍昇格。そこから一番から七番までのさまざまな打順を任された。塁に出るもよし、チャンスを広げるもよし、走者をかえすもよし。プロ入り13年目初の四番起用にも“つなぐ意識”で、打率.320をマークしている。

 守っては一塁に左翼、右翼のほか、時には指名打者として攻撃面だけに徹することも。「内野も外野もできること、打順もどこでも便利に使えるというのが強み」。究極のユーティリティーバッターとして、相手チームを苦しめた。

 開幕前には新型コロナウイルス感染拡大によりチームが活動休止となる中で、練習場所を確保するために球団側と直接交渉。選手側の要望を取りまとめ、それをしっかり意見として球団側や関係各所に伝えた。グラウンド内外で尽力する姿に、頼もしさがより光る。

 幾多の困難を乗り越えて、3年ぶりのリーグ優勝、そして4年連続日本一を手にした。いつも以上にチームの力となった背番号7は、笑顔で仲間たちと喜びを分かち合った。

写真=BBM
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