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阪神・近本光司が盗塁数よりも価値を見出しているものは?

 

むやみに盗塁を仕掛けるのではなく、いかに得点につながるかということを考えながら、1つでも効果的な盗塁数を増やしていくことを目指している近本


 2年連続盗塁王を決め、21年シーズンも3年連続で盗塁王を目指す阪神近本光司が12月28日に自主トレを公開した。同級生の大山と一緒にトレーニングを行っているが「個人の成績というよりも、チームの頂点、優勝を目指してやっていくことを重点に置いてやっています」と来季への意気込みを語った。

 20年は67年ぶりの2人目となる、新人から2年連続30盗塁という快記録を作った。だが近本自身、そのことよりもチームへの貢献度で満足できる部分があったという。「20年シーズンを振り返って一番よかったなと思っていることは、盗塁した後に、僕がホームにかえってきて得点になる率が、今年は高かったことなんです。つまり僕の盗塁がより得点につながったいたということでもありますから。それが一番うれしかったです」。

 一番打者の仕事については「まず塁に出ること」。そして「(ホームに)かえしてもらいやすい状況を作り出すこと」「バッテリーにイヤな感覚を持たせること」だという。20年はこの3つのことが少しできたという手応えを感じている。

 20年は大山悠輔サンズが打点を稼いだが、その手助けをしたい、より得点圏に行けるようにしたいという気持ちも強かったという。それがチーム得点力の向上につながった。21年も同じようなパターンをたくさん作りたいという。

「もちろん3年連続盗塁王は目標にしています。それと同時に試合の中で価値のある、また相手投手に影響を与えられ、勝利に導けるような盗塁を1つでも多くしていきたい」という近本。近本が出塁し、盗塁で得点圏に行く、そして同級生の四番・大山や、ほかのクリーンアップが打点を挙げる、という理想の形が多ければ多いほど、必然的に近本が毎年目標にしている「100得点」に近づくことができるのだ。そうなれば大山の打点も多くなってく。同級生コンビが21年阪神打線の核になることは間違いない。

写真=BBM
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