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セ・リーグ6球団 2021年、期待度No.1のルーキーは誰だ!?

 

読売ジャイアンツ



 ポスティングを申請し、1月1日に渡米したエース・菅野智之の去就にかかわらず、先発ローテーションに不安の残るチーム事情もあり、亜大からドラフト1位で加入する平内龍太にかかる期待は大きい。昨春、右ヒジの手術を行っており、公式戦での先発復帰はドラフト会議翌日までずれ込んだが、ここで完投勝利を披露。最終的に秋のシーズンは3勝をマークして亜大の優勝に貢献し、MVP、最優秀投手賞、ベストナインの3冠を勝ち取った。最速156キロ右腕には原辰徳監督も「智之2世」と期待をかける。平内も「(2021年は)2ケタ勝利を挙げて、新人王を目指したい。いずれは沢村賞も」と目標を掲げている。

阪神タイガース



 4球団競合の末、阪神の矢野耀大監督が引き当てた、アマチュアNo.1スラッガーの佐藤輝明(近大)に必然的に大きな期待が掛かる。守備は内野でも外野でも可能。矢野監督は「外野で考えている」と構想を明かしているが、ポジションは必然的にライトの可能性が高い。近大の先輩である糸井嘉男を押しのけて開幕スタメンの期待がふくらむ。打順は六番あたりが考えられている。大山悠輔サンズなどがクリーンアップを打ち、その後で機能すれば、打線につながりが出る。それだけの打力の資質を持っているだけに春季キャンプから大きな注目を集めること間違いなしだ。

中日ドラゴンズ



 即戦力で言えば、日体大からドラフト2位で入団した森博人がもっとも可能性が高いだろう。スリークオーター気味のフォームから投げ込む最速155キロの真っすぐは大きな魅力。だが期待度なら、中京大中京高からドラフト1位で入団した高橋宏斗になる。質の高いストレートに多彩な変化球。そのピッチングには、この先、プロの世界でどこまで伸びていくのかまったく想像がつかないスケールの大きさがある。将来のエース候補だが、即戦力候補でもあり、与田剛監督もそれを認めている。昨年引退した吉見一起の背番号19を背負った高卒ルーキーに期待せずにはいられない。

横浜DeNAベイスターズ



 チーム状況を考えれば、ドラフト1位右腕の入江大生(明大)にかけられる期待はとても大きなものになる。今永昇太東克樹をケガで欠き、井納翔一はFAで巨人に移籍。2021年、先発投手陣の不足は明らかだ。開幕先発ローテーション入りは最低限クリアすべきハードル。どれだけチームに勝ち星をもたらすことができるか、という位置に立たされるだろう。DeNAでは過去に大卒ドラフト1位ルーキーたちが、1年目から結果を残してきた。今永8勝、濱口遥大10勝、東11勝、上茶谷大河7勝。当然プレッシャーは大きいが、入江にはそれを力に変える強さがある。

広島東洋カープ



 広島ではやはり社会人ルーキーNo.1の呼び声が高いドラフト1位の栗林良吏(トヨタ自動車)だ。かつて球団最多の213勝を挙げた北別府学、同じく165セーブを挙げた永川勝浩現コーチの着けた背番号「20」を与えられたのも期待の表れだ。本人は「ドラフト1位でまずプレッシャーがあり、また森下(森下暢仁)の活躍があってプレッシャーが重なる中で、最後に背番号20をいただいて……」と、どんどんかかる重圧には驚きを見せながらも、それをはね返そうという意気込みは十分だ。MAX153キロのストレートと、フォーク、カーブを武器に「ウリは投げっぷりの良さ」(栗林)で勝負。まずは先発としての適性を見ていく方針だが、リリーフ起用の可能性も。

東京ヤクルトスワローズ



 全員への期待が高まるが、やはりドラフト1位の木澤尚文(慶大)だろう。最速155キロの直球で強気に攻められる投球が持ち味。慶大では神宮球場でリーグ戦を行っていたため、本拠地のマウンドへの対応も心配ない。カットボールで芯をはずすピッチングや、スプリットで三振を奪うことも可能。本人は「大卒のドラフト1位。即戦力にならないと球団に申し訳ない」と、開幕から一軍入りし、チームのために腕を振るつもりである。まだ先発か中継ぎか、ポジションは決まっていないが、高津臣吾監督からの期待も大きく、フル回転が望まれる。

写真=BBM
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