週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

2021年の飛躍が期待される今季2年目の高卒選手たちは?

 

 2020年シーズン、ヤクルトの不動の四番として活躍した村上宗隆は、高卒2年目の2019年に大ブレークを果たした選手。高卒1年目に活躍するのは難しいが、村上のように1年間プロで揉まれたことで急激に成長する選手も少なくない。今回は、「2021年の飛躍が期待される今季2年目の高卒選手」をピックアップしてみた。

新人王を争う選手が登場する可能性も……


昨季は一軍で―プロ初安打を放った阪神・井上


 粒ぞろいの高卒2年目選手の中で、特に注目したいのはオリックス宮城大弥だ。2020年のドラフト1位で入団した宮城は、1年目の2020年はファームで13試合に登板し、6勝2敗、防御率2.72を記録。リーグ最多勝を含む投手五冠を達成した。また、ファームの活躍を受けて10月4日に一軍昇格を果たすと、同日の楽天戦(京セラドーム)先発。11月6日の楽天戦(同)に5回3失点で初白星をマークしたが、同期の高卒選手では一番乗りとなった。一軍では3試合で起用されて1勝1敗、防御率3.94と上々の成績で、経験を積んだ2年目はさらなる活躍が期待できる。

 中日は、2020年ドラ1入団の注目ルーキー・石川昂弥の活躍が期待されているが、岡林勇希も石川に並ぶ期待が寄せられている高卒2年目選手だ。ドラフト5位指名で入団した岡林は、2020年はファームで64試合に出場。打率.285、15打点、4盗塁をマークし、ウエスタン・リーグの優秀選手に選出された。攻守走に優れた選手に成長できると、キャンプで臨時コーチを務める立浪和義氏も太鼓判を押しており、2021年は一軍での出場機会の増加を目指したい。

 阪神は、西純矢井上広大という投打の若手2人に期待したい。ドラ1入団の西は2020年は二軍でプレー。11試合に登板し、チームトップとなる4勝をマークと、着実に成長している。一軍の先発投手次第で出番が訪れる可能性もある。また、ドラ2の井上はウエスタン・リーグ2位の9本塁打とパワーを発揮し、その活躍を受けてシーズン終盤の10月14日に一軍に昇格。同日の中日戦(ナゴヤドーム)で即スタメン起用となった。最終的に一軍では代打を含め6試合に出場。結果は1安打と一軍の壁は厚かったが、村上と同じように2年目にブレークするか注目だ。

野球ファン注目の逸材がベールを脱ぐか


今季こそロッテ・佐々木郎は実戦デビューを果たすか


 DeNA森敬斗も大きな期待が掛かる選手。2020年は二軍で育成され、イースタン・リーグで58試合に出場。打率.210、2本塁打、13打点と突出した数字は残せなかったものの、その才能を見込まれて10月27日に一軍昇格。同日の巨人戦(横浜)に代打で出場すると、豪快な二塁打を放った。粗削りながらも高い運動能力が大きな魅力で、三浦大輔新監督からも期待が寄せられている。

 2020年ドラフトで3球団から1位指名されたヤクルトの奥川恭伸も目が離せない存在だ。二軍戦では7試合に起用され、防御率1.83と安定したピッチングを披露。この活躍を受け、11月10日の広島戦(神宮)でプロ初先発を迎えたが、2回0/3を投げて5失点と、ほろ苦い一軍デビューを経験した。本人にとって非常に悔しい結果となったが、プロの洗礼は成長の糧となったはずだ。

 奥川を超える4球団から1位指名を受けたロッテの佐々木朗希は、1年目は一軍に帯同しながら体づくりに専念。シーズン終盤に試合に出るというウワサもあったが、結局1試合も投げることはなかった。じっくりと育成した甲斐もあり、高卒時と比べて体も大きく成長。高校の時点で圧巻の投球を披露していたが、この1年でどれだけ成長したのか、2021年は要注目だ。

 2021年の飛躍が期待される今季2年目の高卒ルーキーを紹介した。ぜひとも、ヤクルトの村上や、巨人の戸郷翔征など、2年目でブレークを果たした高卒選手に続く活躍を見せてもらいたいところだ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング