週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

山崎康晃、今宮健太、森友哉…昨季の低迷から巻き返しを図る選手たちとは

 

 2020年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で開幕が遅れ、シーズン自体も短縮となるなど、選手にとって調整の厳しいシーズンだった。そのためか、不調に陥ったり、ケガで離脱したりする選手も多く、球界を代表するような選手が低迷するシーンも見られた。今回は、2020年不調に苦しんだ選手の中から、2021年シーズンに巻き返しを図る選手をピックアップしてみた。

再び不動の抑えの座へ



◎山崎康晃(DeNA)

 2020年に大きく低迷した選手といえば、まずはDeNAの山崎康晃が挙げられる。入団1年目に37セーブを記録して不動の抑えとなった山崎は、その後2018年、2019年と2年連続でリーグ最多セーブを記録。5年で163セーブという恐ろしいスピードでセーブ数を重ねていった。ところが2020年は序盤から不安定な投球が続き、失点する場面が増加。あまりにも失点が増えたため、ついには抑えの座をはく奪され、10月には二軍落ち。そのまま復調することなくシーズンを終えた。ただ、本人はそこまで深刻なものではないとコメントしており、2021年は再び不動の抑えとしての活躍を期待したい。

充実の内野陣の中でレギュラー再奪取なるか



◎今宮健太(ソフトバンク)

 ソフトバンクの今宮健太も2021年に巻き返しを図る選手だ。プロ2年目の2012年に頭角を現し、2013年にはレギュラーの座を奪取。以降は不動の遊撃手として好守に活躍したが、2018年はヒジの故障、2019年は太もも、2020年は背中の張りとふくらはぎの故障と、ここ数年はケガに苦しんでいる。特に2020年はケガの影響が大きく、出場はわずか43試合。レギュラーをつかんでからはワーストの数字となってしまった。ソフトバンクは今宮離脱の穴を感じさせないほど内野陣が充実しており、レギュラーの再奪取は簡単ではない。今宮にとって勝負の1年となるだろう。

覇権奪取のためにも打てる捕手の復活は必須



◎森友哉(西武)

 西武の森友哉は2019年に首位打者を獲得。捕手としてプロ野球史上4人目となる快挙で、打点も105と自己最多を記録した。さらなる飛躍が期待された2020年だったが、打率は.251と大きく低下。本塁打も9本、打点は38と大不振に陥ってしまった。打撃不振は守備にも影響したのか、7失策と不安定な場面が多く、控えに回る試合も増加した。2020年は森だけでなく山川穂高など他の選手も成績を落としており、チームも優勝争いから早々に脱落。再びリーグの頂点を奪うためにも、森の復活は欠かせない。

目指すは4度目のトリプルスリー



◎山田哲人(ヤクルト)

 トリプルスリーを3度達成という前人未到の記録を持つ山田哲人。好不調の波のある選手だが、2020年は特に苦しんだ1年だった。開幕前からコンディション調整に苦しみ、練習試合を欠場したこともあったが、開幕戦では本塁打をマーク。2戦目に早くもシーズン2号を記録するなど好調な滑り出しであったが、徐々に調子を落とし、欠場や登録抹消を繰り返した。最終的に94試合の出場で打率.254、12本塁打、52打点、8盗塁と低迷。オフはFA権を行使して移籍するか注目されたが、結局ヤクルトに残留。キャプテンに任命された2021年は、再びトリプルスリーを達成するような成績を期待したい。

大不振に陥ったシーズン本塁打記録保持者


ソフトバンク・バレンティン


◎ウラディミール・バレンティン(ソフトバンク)

 ヤクルト時代はシーズン本塁打記録を更新するなど、歴代最高の助っ人スラッガーとして活躍したウラディミール・バレンティン。しかし、ソフトバンクに加入した2020年は大不振に陥った。開幕前から調子が上がらなかったものの、開幕で四番を任されるなど期待されたが、終わってみれば打率.168、9本塁打、22打点。ケガで15試合の出場に終わった2015年を除き、毎年のように30本塁打以上を記録していたが、2020年は自己ワーストに終わってしまった。皮肉にもチームは日本一になり、いよいよ追い詰められたバレンティン。2021年は2年契約の最終年でもあるため、残留するには復活は必須だ。

 今季の巻き返しに注目したい選手を紹介した。特にDeNAの山崎は2021年シーズン中のFA権獲得が見込まれており、FA移籍する場合は復活できるかどうかが大きなカギとなる。また、本人は将来的なメジャー挑戦を表明しており、そのためにも不振から脱却したいところだ。果たして見事な巻き返しを見せてくれるか、彼らの活躍に注目したい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング