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【パ6球団分析】輝きをもう1度…今年こそブレークが期待される「ドラ1」たち

 

 チームの中心選手として将来を嘱望されたドラフト1位の選手たちだが、その道のりは十人十色だ。アマチュア時代、新人で活躍した時の輝きを取り戻せない選手も少なくない。能力は高いだけにきっかけをつかめば、野球人生がガラッと変わる可能性も。苦しい試練を乗り越えた「ドラ1」たちの勇姿に期待したい。
※は2020年の成績


・日本ハム
清宮幸太郎(プロ4年目) 
※96試合出場、打率.190、7本塁打、22打点

 早実で史上最多の高校通算111本塁打をマークした「和製ベーブ・ルース」。ドラフトでは高校生史上最多の7球団が競合した。高卒1年目から3年連続7本塁打をマークしているが、停滞している感が否めないのは期待の高さゆえか。同期入団のヤクルト村上宗隆は球界を代表する長距離砲として活躍。水を開けられたが、今季は覚醒のシーズンにしたい。


・ソフトバンク
田中正義(プロ5年目) 
※一軍登板なし

 創価大3年時にNPB選抜を相手に7者連続三振の衝撃的な快投で名を知らしめた。ドラフト1位指名で5球団が競合し、ソフトバンクのエースと期待されたがプロ4年間を終えて白星なし。右肩、右ヒジ痛に見舞われて背水の陣を迎えている。素材は超一級品と誰もが認めるだけに、このままでは終われない。


・ロッテ
佐々木千隼(プロ5年目) 
※5試合登板、0勝0敗、防御率8.31

 サイドスローに近いスリークォーターから150キロを超える直球、シンカーなど多彩な変化球を武器にドラフトでは「外れ1位」で史上最多の5球団が競合。だが、右肩、右ヒジの故障に見舞われて満足に投げられた時期が短い。1年目は4勝、3年目は2勝、4年目の昨季は未勝利と存在感が薄くなっている。今年は与えられた役割で信頼取り戻したい。


・西武
今井達也(プロ5年目) 
※19試合登板、3勝4敗、防御率6.13

 150キロを超える威力十分の直球は球界随一。2019年はチームトップの22試合に先発登板して7勝9敗、防御率4.32と先発ローテーションで1年間稼働した。エースとして期待された昨季だったが、先発で打ち込まれる登板が続き、ファーム降格を経験。防御率も大きく悪化した。変化球の精度をどれだけ磨けるかがカギを握る。


・楽天
藤平尚真(プロ5年目) 
※1試合登板、0勝0敗、防御率――

 名門・横浜高で1年秋からエースの座を射止めた大型右腕は、入団1年目の17年に8試合登板で3勝4敗、防御率2.28をマーク。2年目も4勝を挙げたが、その後はファーム暮らしが長くなっている。昨年は1試合登板で、先発してわずか7球で危険球退場。先発枠の競争は熾烈だが、2月の春季キャンプから存在をアピールしたい。


・オリックス
後藤駿太(プロ11年目) 
※23試合出場、打率.120、0本塁打、1打点

 外野で俊足を生かした広い守備範囲と強肩は他球団の首脳陣、選手からの評価が高い。レギュラーに定着すればゴールデン・グラブ賞は間違いないだろう。2013年から5年連続100試合以上出場したが、近年は若手の台頭で出場機会が減少している。昨季の23試合出場はプロ入り最少。27歳とこれから脂が乗りきる時期で、まだまだ老け込む年ではない。

写真=BBM
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