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パ・リーグ6球団 キャンプで最注目の若手選手は?

 

千葉ロッテマリーンズ



 最速163キロを誇る“令和の怪物”こと佐々木朗希が、いよいよベールを脱ぎそうだ。1年目の昨季は異例の開幕一軍“帯同”で、トレーニングに終始。吉井理人投手コーチの下で、体づくりに励み、ファームも含めて実戦なしに終わったが、昨春キャンプは一軍スタートが決定。井口資仁監督も「今年に関しては競争する立場」と、ブルペン入りは確実で、実戦登板の可能性も高まる。スピードに加えて、落差の大きなフォークなど、潜在能力は群を抜く。1年の“準備期間”を経て、怪物はどんな進化を遂げているのか。いよいよ本格投球を披露する右腕への期待は高まるばかりだ。

福岡ソフトバンクホークス



 育成選手も多く在籍し、期待の若手が次から次へと出てくる。特に中継ぎ陣は毎年新しい戦力が台頭。今季も誰が出てくるのか楽しみな中、3年目の杉山一樹に注目が集まる。昨年は日本シリーズでも最速157キロをマーク。今オフの自主トレで新たにカットボールを習得し、投球の幅を広げて一軍定着を狙う。キャンプのブルペンから持ち味を発揮し、実戦へとつなげていきたい。野手では、小久保裕紀ヘッドコーチも「楽しみ」と語っていたリチャードの成長が待たれる。昨季のウエスタン打点王&本塁打王が、小久保ヘッドコーチの指導によりどのように変わるのか。まずは一軍デビューに向けて、キャンプの1日1日が重要になる。

埼玉西武ライオンズ


西武若林楽人(写真=球団提供)


 2月1日から始まるキャンプでA班に抜擢された新人はドラフト4位・若林楽人、同6位・ブランドンの2人の野手だ。特にチャンスがあるのは外野手の若林だろう。遠投125メートル、50メートル走5.8を誇り、攻守走の三拍子がそろう。コロナ禍のため外国人の来日が遅れ、開幕に調整が間に合うか微妙な状況もあり、レギュラーのチャンスもある。「キャンプではスピードを活かした守備と走塁、打撃ではパンチ力をアピールしたい」と意気込む背番号35。さらに「同じ外野手の金子(侑司)さんは盗塁王のタイトルも獲得されていますし、話を聞いてみたい気持ちはありますが、まずは金子さんのプレーを見て、感じたいです」と目を輝かせる。若林がキャンプでどのような“動き”を見せるか楽しみだ。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 昨年のドラフト6位で、同12月に26歳を迎えた瀧中瞭太。決して若くはない社会人出身の右腕だが、1年目から充実のシーズンを送ったと言えるだろう。昨季はシーズン終盤の8試合に先発して2勝1敗、防御率3.40というまずまずの成績を残した。契約交渉では400万円アップの1300万円で更改(金額は推定)。それでも現状に満足はしていない。「1年間、先発ローテを守り抜いてチームの勝利に貢献できれば」と宣言する。新人の早川隆久ら好投手が加わり、先発ローテ枠をめぐる争いはし烈を極めるが、まずは春季キャンプで猛アピールを見せたいところだ。

北海道日本ハムファイターズ



 昨季、高卒2年目にして開幕スタメンに抜てきされた野村佑希。今季は初の一軍キャンプメンバーに選ばれ2年連続開幕スタメン、三塁のレギュラー獲りを狙う。昨季は守備時の右手小指骨折による長期離脱で21試合出場に終わったものの、劇的サヨナラ打を含む18打点をマーク、持ち前の長打力に加え勝負強さも見せつけた。正三塁手の座を勝ち取るには、ケガの原因にもなった守備力向上が不可欠。課題克服に向け、自主トレでは守備の基礎練習に多くの時間を割き従来型より1センチと5ミリ大きいグラブも新調した。「1年間戦い抜きチームに必要な選手として認めてもらえるようにしたい」と語る未来の大砲が、2月1日から定位置獲りをアピールする。

オリックス・バファローズ



 定位置奪取となれば、攻撃面でも大きなプラスだ。2019年に亜大からドラフト2位で入団した頓宮裕真。強打を買われてプロ入りと同時に捕手から三塁手に転向し、新人年から「五番・三塁」で開幕スタメンを勝ち取った。だが、不慣れな守備で失策が目立ち、バットに悪影響も与えて二軍降格。すると、志願して本職・捕手に再転向。昨季から登録も捕手になり、再スタートを切った。開幕を二軍で迎え7月に自打球で左足を骨折して出遅れたが、10月に一軍昇格を果たすと、2本塁打を放つなど強打は健在。1996年の球団最後の優勝捕手・中嶋聡監督の下、守備を磨き、“強打の捕手”誕生となれば、得点力不足に悩むチームの助けになるのは間違いない。若月健矢伏見寅威らとの正捕手争いに挑む。

写真=BBM
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