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巨人・中川皓太は計134試合…過去3年の12球団最多登板投手は?

 

 1シーズンの登板数は、阪神でプレーした久保田智之が2007年に記録した「90」が歴代最多。まさに鉄腕といえる数字だ。では、現役の鉄腕選手は誰なのだろうか? 今回は、各チームの「過去3シーズンの最多登板投手」から、チームごとの鉄腕投手を調べてみた。

エスコバーは現役最強の鉄腕助っ人



 まずは、セ・リーグ6球団の過去3シーズンのチーム登板数トップ選手と、3シーズン合計での最多登板投手をまとめてみた。

●巨人
2018年 澤村拓一 49登板
2019年 中川皓太 67登板
2020年 鍵谷陽平 46登板

3シーズン合計トップ:中川皓太 計134登板

 巨人は中川皓太が3シーズン134登板でチームトップ。2021年は守護神として起用すると原辰徳監督が話しており、生え抜き左腕のさらなる活躍が期待される。

●阪神
2018年 桑原謙太朗 62登板
2019年 島本浩也 63登板
2020年 ロベルト・スアレス 51登板

3シーズン合計トップ:岩崎優 計150登板

 過去に久保田や藤川など数々の鉄腕投手を生み出してきた阪神は、岩崎が3シーズン150登板でトップ。チームトップとなったシーズンはないが、毎年コンスタントに起用されているチームに欠かせない存在だ。

中日
2018年 鈴木博志 53登板
2019年 ジョエリー・ロドリゲス 64登板
2020年 祖父江大輔 54登板

3シーズン合計トップ:祖父江大輔 計149登板

 中日は、2020年の最優秀中継ぎ投手である祖父江が過去3シーズンでも最多登板数となった。防御率1.79と安定感もあり、同じく最優秀中継ぎに選ばれた福敬登とともに、今季も盤石の投手リレーを築く。


DeNA・エスコバー


●DeNA
2018年 砂田毅樹 70登板
2019年 エドウィン・エスコバー 74登板
2020年 スペンサー・パットン 57登板

3シーズン合計トップ:エドウィン・エスコバー 計183登板

 2017年に加入したエスコバーは、過去3シーズンで183登板。もはやDeNAに欠かせない存在となった。2021年シーズンが契約最終年となるが、再び安定したピッチングを披露してくれることだろう。

広島
2018年 中崎翔太 68登板
2019年 ヘロニモ・フランスア 67登板
2020年 ヘロニモ・フランスア 53登板

3シーズン合計トップ:ヘロニモ・フランスア 計167登板

 広島は育成出身のフランスアがチームトップの167試合に登板している。Aクラスに返り咲くためにも今季も変わらぬ活躍を期待したいが、新型コロナ感染の影響で今季はキャンプインに間に合わない予定。

ヤクルト
2018年 近藤一樹 74登板
2019年 梅野雄吾 68登板
2020年 清水昇 52登板

3シーズン合計トップ:近藤一樹 計153登板

 ヤクルトは2020年シーズンで退団となった近藤が3シーズン合計で最多。近藤に次いで多いのは石山泰稚で、登板数は計149試合となっている。石山はFA移籍するかが注目されたが、結局FA権を行使せずに残留。最下位脱出のキーマンの一人だ。

現役選手で最もタフな西武・平井



 続いてパ・リーグ6球団の数字をまとめてみた。

ソフトバンク
2018年 加治屋蓮 72登板
2019年 甲斐野央 65登板
2020年 森唯斗 52登板

3シーズン合計トップ:森唯斗 計172登板

 2020年にリーグを制したソフトバンクは、守護神の森唯斗が3シーズン合計で登板数トップ。入団7年で405登板と毎年コンスタントに起用されており、通算登板数の歴代上位も狙えるペースだ。

ロッテ
2018年 益田直也 70登板
2019年 益田直也 60登板
2020年 益田直也 54登板

3シーズン合計トップ:益田直也 計184登板

 ロッテも守護神である益田が、3シーズンの合計登板数がチームトップ。2020年は史上5人目となる100ホールド・100セーブを記録。惜しくも届かなかったリーグの頂点を目指すためにも、これまで以上の活躍が求められる。

●西武
2018年 平井克典 64登板
2019年 平井克典 81登板
2020年 平良海馬 54登板

3シーズン合計トップ:平井克典 計186登板

 西武は、2019年にシーズン登板数歴代2位となる81をマークした平井がトップ。3シーズン合計で186登板。これは12球団最多の数字だ。2020年は先発と中継ぎで併用され、2021年も先発起用が予想されている。


●楽天
2018年 高梨雄平 70登板
2019年 松井裕樹 68登板
2020年 牧田和久 52登板

3シーズン合計トップ:松井裕樹 計146登板

 楽天は松井裕樹が3シーズン146登板でチームトップ。2020年は先発で起用されて3勝を挙げたが、終盤に抑えに戻った。2021年は抑え一本で起用される予定で、再び登板数も増えるだろう。

日本ハム
2018年 公文克彦 57登板
2019年 玉井大翔 65登板
2020年 宮西尚生 50登板

3シーズン合計トップ:宮西尚生 計160登板

 日本ハムの3シーズン最多登板投手は、ホールドとホールドポイントのNPB記録を持つ宮西。2018、2019年は最優秀中継ぎのタイトルを獲得したが、2020年は登板機会は多かったものの、思うような投球ができなかった。2021年は奮起を期待したい。

オリックス
2018年 増井浩俊 63登板
2019年 海田智行 55登板
2020年 山田修義 48登板

3シーズン合計トップ:増井浩俊 計132登板

 オリックスは増井が3シーズントップ。2020年は先発でも起用され、2021年は先発に本格転向する予定。12球団から勝利とセーブを挙げるという史上初の快挙に挑む。

 各チームの過去3年のシーズン最多登板選手と、3シーズン合計でのトップ選手をまとめてみた。こうしてまとめてみると、DeNAのエスコバーや西武の平井、ロッテの益田はこれだけハードに起用されながらも、負傷することなく毎シーズン結果を出し続けている。その活躍ぶりは、まさに「鉄腕投手」といっても過言ではない。2021年もタフに投げ続けてくれるその姿に注目だ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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