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一足早い、2021年中にFA権を取得する注目選手は?

 

 2020年オフのFA市場は、ヤクルト山田哲人中日大野雄大など、注目のFA選手がチーム残留を選択。国内の大物選手の移籍は実現しなかった。そのため、2021年オフのFA市場はこれまで以上に各チームが注力し、盛り上がると見られている。今回は、2021年中のFA権取得が見込まれる注目選手をまとめてみた。

投打の軸がFA権獲得濃厚なDeNA



●山崎康晃(DeNA)

 12球団で最も注目を集めそうなのがDeNAの山崎康晃だ。2020年は不振だった山崎だが、6シーズンで169セーブと現役ではトップクラスのクローザー。ただ、メジャー挑戦も希望しており、国内の他チームに移籍しない可能性もある。

宮崎敏郎(DeNA)

 DeNAは山崎だけでなく、宮崎敏郎もFA権を行使するとなればその行く先が注目される選手。2017年の首位打者である宮崎は、昨季は前半に出遅れるも、後半で盛り返して打率.301、14本塁打をマーク。三振数はわずか29個とバットコントロール技術の高さは相変わらずで、FAとなれば欲しがるチームも多い。

大瀬良大地広島

 2018年の最多勝投手である大瀬良は、昨季5勝4敗と不調で、オフに右ヒジのクリーニング手術を実施した。離脱中は筋トレをメーンにハードな練習を行っており、本人もキャンプインを前に順調をアピール。今季どれだけ復調できるかに注目が集まっている。

広島・九里亜蓮


●九里亜蓮(広島)

 大瀬良と同じく広島の先発の一角である九里もFA権取得が濃厚。これまで2ケタ勝利は1度もないが、昨季は安定したピッチングで自己最高となる防御率2.96をマーク。過去に「生涯カープ宣言」をしているが、FA宣言した場合は一躍注目株になるだろう。

梅野隆太郎阪神

 阪神は正捕手の梅野隆太郎がFA権を取得できる可能性が高い。2017年から正捕手を務める梅野は、守備力だけでなく、打力、走力にも優れており、チームとしては手放せない存在だ。しかし、2020年の契約更改では単年で契約し、FA権行使を示唆するなど、流出する可能性もゼロではない。

祖父江大輔(中日)

 入団1年目から中継ぎとして活躍してきた祖父江は、昨季も54試合に出場してキャリアハイとなる28ホールドをマーク。最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した。FA権行使となれば争奪戦になるだろう。中日は他にも又吉克樹岡田俊哉田島慎二もFA権獲得が見込まれており、大量流出が起こる可能性もある。


●小林誠司(巨人)

 2017年、2018年とスタメンマスクをかぶり、菅野智之などチームの投手陣を支えた小林だが、2019年に捕手の起用方法が変わって出場機会が減少。2020年は右手首の骨折で離脱し、復帰後も調子は上向かずにわずか10試合の出場に終わった。FA権の行使も気になるところだが、まずは正捕手の座を取り戻すことが最優先だ。

嘉弥真新也ソフトバンク

 ソフトバンクは中継ぎの一角である嘉弥真がFA権を取得できる見込みだ。12球団屈指の中継ぎ陣の中で、昨季は50試合に登板して18ホールドをマーク。防御率も2.10と安定しており、チームとしても手放したくない存在。本人はFA権の行使についてはあまり気にしていないとのことだが、他球団にとっては行使するかどうか目が離せないだろう。

石川歩ロッテ

 ロッテは先発の柱である石川歩がFA権を取得する可能性がある。2017年以降は2ケタ勝利に届かないシーズンが続いているが、2016年は2.16で最優秀防御率に輝くなど実力は球界屈指。2020年オフにはポスティングによる海外移籍を断念しており、海外FA権取得までチームに残る可能性も高い。

 2021年中にFA権を取得する注目選手をまとめてみた。いずれもFA権を行使し、他球団が交渉できる窓が開けば争奪戦となるのは間違いないだろう。ぜひ今季は、FA市場の注目株となる選手の活躍に注目してもらいたい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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