週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

パ・リーグ6球団 15勝、40本塁打…今季にキャリアハイを期待したい選手は?

 

福岡ソフトバンクホークス



 小久保裕紀ヘッドコーチに成長した姿を見せるためにも、主砲・柳田悠岐が40本塁打を目指す。昨季は119試合出場し、打率.342、29本塁打、86打点。146安打を放って最多安打のタイトルと、自身2度目のMVPに輝いた。大方の数字に満足はしていたものの、気になったのは本塁打。「途中で止まってしまった」と悔しさをにじませた。本塁打に特別な思いを持つのは、小久保ヘッドコーチと同じ。だからこそ、小久保ヘッドコーチが2回成し遂げている40ホーマーに、周囲も期待を抱く。春季キャンプは両アキレス腱のコンディション不良でリハビリ組スタートとなったものの、「(自主トレで)ケガしたけど、やりたい練習はできたので、順調は順調。(大きな故障が)怖かったので、やめておこうという感じ。自分のペースで開幕に合わせてやっていきたい」。自分のペースで調整を進め、開幕から止まることなく本塁打を量産していく。

千葉ロッテマリーンズ



 課題は自分自身が分かっている。昨年7月から四番に抜てきされた安田尚憲だが、持ち前の長打力は鳴りを潜め、わずか6本塁打に終わった。それだけに高卒4年目となる今季は長打力の向上を誓う。さらに「20本塁打を目指したい」と具体的な数字も口に。期待の若武者だけにキャリアはまだ浅く、初の一軍完走となった昨季から大きく数字を伸ばす目標値は決意の表れだ。一発を秘める打者は、マーティンレアードの両助っ人に井上晴哉のみ。試合の流れを手繰り寄せるアーチを数多く放ち、真の四番を目指へ。弱冠22歳のスラッガーの進化を期して新シーズンに挑む。

埼玉西武ライオンズ



 2015年、前橋育英高からドラフト1位で入団した高橋光成。5年目の19年に初めて2ケタ10勝をマークし、コロナ禍の影響で公式戦試合数が減った昨季は8勝にとどまったが、初の規定投球回到達を果たした。そして、今季。最低限、この2つをクリアして、勝ち星をさらに伸ばしていくことが期待される。昨季は8敗も喫し、貯金をつくることができなかった。チームがV奪回を目指す今季、高橋が負け数を抑えながら15勝に近付けば、それは現実味を帯びてくるはずだ。辻発彦監督は「今のチームにエースはいない。力があれば誰がなってもいい」と話すが、背番号13が最右翼なのは間違いない。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 日米通算177勝の田中将大が復帰し、NPB通算144勝の涌井秀章、同132勝の岸孝之、同85勝の則本昂大がいる。計538勝の先発4本柱は、12球団屈指の豪華な顔ぶれだ。中でも期待したいのが最も若い則本昂。田中将のメジャー移籍後はエースとしてチームを支えてきた。だが、昨季は5勝止まりとまさかの低迷を味わった。先輩右腕の加入を「僕自身とてもうれしいし、シーズンが待ち遠しい」と歓迎するが、エースのプライドを手放すわけにはいかない。13年、そして17年の15勝を超えるキャリアハイの数字を残し、成長した姿を示したいところだ。

北海道日本ハムファイターズ



 有原航平のMLBレンジャーズ移籍によって新エース候補に名乗りを上げるのが、プロ10年目の上沢直之だ。5年ぶりの覇権奪回には、エースの抜けた穴を埋める先発ローテーションの新たな軸が必要不可欠となる。「有原さんが担っていた役割を誰かが補わないといけないので、その役を買って出たい。チームを優勝に導けるような活躍ができたら」と自覚も十分の右腕。昨季は左ヒザ骨折の大ケガから復活し、チームトップタイの8勝を挙げた。今季は18年にマークした自己最多の11勝を上回るキャリアハイの勝利数が最低ノルマ。さらにその上の背番号と同じ15勝を期待したい。自身2度目の開幕投手へ向け、キャンプからフル稼働する。

オリックス・バファローズ



 昨季、自身初の打撃タイトルとなる首位打者を獲得した吉田正尚。打率.350のハイアベレージを記録し、巧みな打撃技術を見せつけた。一方で14本塁打と、こちらはやや物足りない数字にだっただけに「まだまだ上には上がいる。もっと成長していきたいし、すべてのタイトル争いに加わりたい」と長打力アップを期す。相手バッテリーのマークが集中する中「結構、攻めがキツイっすよ」と冗談交じりに笑う背番号34だが「試合の流れを変えられる」と本塁打に特別な思いも持つ。キャリアハイは2019年の29本塁打。大台に乗る自己最多30のアーチをかければ、チームの得点力も解消されているに違いない。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング