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セ・リーグ6球団 15勝、40本塁打…今季にキャリアハイを期待したい選手は?

 

阪神タイガース



 今季の期待感は相当なものだ。それはファンだけでなく、首脳陣、チームメートからも。それ以上に藤浪晋太郎本人が、自分自身に期待しているはずだ。昨季、先発での勝利は1勝のみだったが、中継ぎでは自己最速の162キロを記録し、7ホールドを挙げ、復活の兆しを見せた。もちろん、中継ぎではなく、今季は先発で完全復活を目指す。2015年に14勝(7敗)を挙げ221奪三振の好成績を残したが、それ以上の15勝以上の期待ができるほど、安定感のある投球を取り戻す可能性は十分だ。

読売ジャイアンツ



 昨年、高卒2年目ながら開幕から先発ローテーションを守り、9勝を挙げてリーグ連覇に貢献した戸郷翔征だが、10勝を挙げるチャンスがあったのも事実。本人は初めての長丁場のシーズンで疲労があったことを明かしているが、エース・菅野智之に次ぐ先発陣の大黒柱と期待される今季は、タフに投げ抜かなければならない。そんなタイミングでの、桑田真澄投手チーフコーチ補佐の就任は、戸郷にとって大きく変わる1つのキッカケとなるのではないか。その桑田新コーチは現役時代、高卒2年目に28試合でリーグ最多の207回2/3を投げ、15勝&14完投で最優秀防御率(2.17)のタイトルを手にしている。タフに投げ抜く術を学び、今季の目標に据える「15勝」をクリアすることができるか。注目したい。

中日ドラゴンズ



 今年でプロ10年目を迎える高橋周平内野手。昨年は五番に座り、打率.305でプロ初となる3割をクリアした。だが、クリーンアップを打つ以上、欲しいのはホームラン。高橋自身もそれは重々承知している。思い出すのは昨年10月15日の阪神戦(ナゴヤドーム)だ。1点を追う9回裏、阪神の守護神スアレスから放ったサヨナラ3ラン。ひと振りで試合を決めた。過去最高は2018年の11本。一昨年と昨年はともに7本だった。そのために今年は昨年よりも重いバットで挑む予定だ。昨年よりも30グラム重いバットを発注し、飛距離も求める。キャリアハイの更新はノルマ。広いバンテリンドームナゴヤを考慮しても20本塁打は欲しい。

横浜DeNAベイスターズ



 大貫晋一平良拳太郎を上回る存在感で先発投手のけん引を期待されるのが、5年目の濱口遥大だろう。ルーキーイヤーに10勝を挙げた左腕は、ここ数年は4勝、6勝、6勝と勝ち星が伸び悩む。試合によって好不調の波が大きく、安定して先発した試合をまとめることができないでいる。手術明けの今永昇太が不在の今季、先発ローテの柱となるのと同時に、初めての開幕投手にも意欲をのぞかせる。狙うは4年ぶりの2ケタ勝利超えとなる「15勝」だ。

広島東洋カープ



 広島では、やはり主砲の鈴木誠也に期待したい。過去の打撃三冠の部門別の最高の数字は、打率が2019年の.335(首位打者)、本塁打が18年の30、打点が16年の95だ。チームの主軸として、個人成績には特に関心を示さない鈴木誠だが、もしもこれら打撃3部門でキャリアハイを記録するとすれば、それはイコール三冠王争いをしていることを意味する。そうなったときにはチームも鈴木誠の望むVへ手が届く位置にいることは間違いない。今季から野手キャプテンにも指名された鈴木誠。キャンプ初日からフリー打撃で新しい左足の上げ方を試してみるなど相変わらず研究心はおう盛。リーグ内でも突き抜けた成績を残してほしいところだ。

東京ヤクルトスワローズ



 誰もが期待するのが、村上宗隆のキャリアハイだろう。昨季は全試合で四番に座り、キャリアハイの打率.307を記録。28本塁打、86打点は、2019年の36本塁打、96打点に及ばなかったが確実性を増し、出塁率.427で最高出塁率のタイトルを獲得した。今季期待されるのは、史上最年少での三冠王だ。打率、打点、本塁打でキャリアハイを更新できれば、その可能性も見えてくる。現在の三冠王最年少は、落合博満(元ロッテほか)の28歳。21歳の村上が達成すれば、大幅に記録を更新することになる。

写真=BBM
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