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セ・リーグ6球団 高まる期待! キャンプで光り輝く若手投手は?

 

読売ジャイアンツ



 もともと3年目の飛躍が期待されていたが、キャンプ序盤、横川凱の評判がすこぶるいい。今季は即戦力としてドラフト1位の平内龍太(亜大)、ドラフト4位の伊藤優輔(三菱パワー)も一軍本隊でキャンプをスタートしており、こちらも原辰徳監督をうならせているが、「横川ね。去年に比べると全体的に上がってきてますね。楽しみ。投球スタイルというかね。非常に良く映りますね。パワフルな投手ですね」とべた褒め。昨年高卒2年目で一軍デビューを飾り、先発も経験した190センチの大型左腕はこのオフ、筋力アップに重点を置いてトレーニングを積み、平均球速がアップ。一軍先発ローテーション入りにはライバルも多いが、「周りは関係なく、自分の力を上げることが大事なのかなと思う」と前だけを見ている。

阪神タイガース



 阪神キャンプの最大の話題は、アマNo.1スラッガーでドラフト1位の佐藤輝明。ただ、彼だけではない。ドラフト2位左腕・伊藤将司の評価もうなぎ上りだ。国際武道大、JR東日本を経ての入団だけに即戦力の期待がかかっている。右腕を大きく上げてから投げる独特の投球は実戦向き。2月7日の紅白戦では「変化球を低めに投げようという意識」で1回を2三振無安打に抑えた。矢野耀大監督は「手持ちの武器が多い。どうやって抑えるかというパターンをいろいろ持てる投手」と評価しており、結果を残し続ければ開幕先発ローテーションの可能性も出てきた。

中日ドラゴンズ



 プロ6年目ともなれば若手とは呼べないかもしれない。だが、まだ23歳。大黒柱の大野雄大に次ぐ先発左腕として注目したいのが小笠原慎之介だ。春季キャンプでは初日から球威のあるストレートを黙々と投げ込み、今年にかける意気込みが伝わってきた。セットポジションでのグラブの位置を高くとり、お尻からホーム方向へ移動する新しいフォームに取り組んでいる。昨年はわずか1勝のみと自己ワーストの悔しい結果に終わった。ライバルも多く、簡単に先発ローテーション入りとはいかないが、キャンプ序盤の投球を見れば大きな期待を抱かずにはいられない。キャンプを訪れている評論家たちも小笠原を絶賛。このまま調子をキープして開幕を迎えたい。

横浜DeNAベイスターズ



 2月7日の紅白戦(宜野湾)では、若手野手の躍動感あふれるプレーの前に投手陣は存在感が薄かった。そんな中でも紅組の先発を務めた2年目の坂本裕哉が2回を1失点にまとめた。2回に新人・牧秀悟に一発を浴びる場面もあったが、ボールを低め集めてゴロを打たせた。時折、コントロールが定まらない場面もあり、もう少し球速が欲しいところではあるが3月に入れば調子は上がってくるだろう。今永昇太東克樹が不在の中、先発ローテーションの一角に食い込んでいきたい。

広島東洋カープ



 広島ではドラフト3位の大道温貴が目立っている。自主トレから意欲的にブルペン投球を行い、キャンプに入ってからも「調整をしている立場ではないので、アピールが必要だと思っている」と早い仕上がりを見せている。フリー打撃に登板した際にも、今キャンプで好調なところを見せている正隨優弥のバットをへし折り、すべてストレートの26球でヒット性はわずか3本に封じた。また、スチール練習でマウンドに上がった際のクイック投球でも、ほぼ1秒2を切る好タイムと、実戦的な面も見せる。2月8日のシート打撃初登板でも打者5人で2奪三振。果たしてここから本格化する実戦練習でサバイバルを勝ち抜き、開幕一軍を手にすることができるか。

東京ヤクルトスワローズ



 期待の2年目、奥川恭伸がゆっくりと階段を上がっている。ルーキーイヤーの昨季は、1月の新人合同自主トレの時点で右ヒジに炎症が見つかり調整が難航したが、今季は初の一軍キャンプスタートだ。沖縄入りした1月31日にブルペン入りし、2月2日にも投げ込み。高津臣吾監督や古田敦也臨時コーチが見守る中でもピッチングを披露し、十分にアピール。指揮官は「奥川をエースにすることが僕の仕事でもある」と話した。当然、奥川が先発投手として独り立ちすることを切望している。開幕先発ローテーション入りへ、徐々にギアを上げている。

写真=BBM
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