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パ・リーグ6球団 高まる期待! キャンプで光り輝く若手投手は?

 

北海道日本ハムファイターズ



 プロ3年目で初の一軍キャンプデビューを果たした吉田輝星が、開幕先発ローテーション入りへ猛アピールしている。2月7日、沖縄・名護で行われたチーム初実戦の紅白戦に先発登板し、2回を1安打2奪三振無失点。持ち味のストレートを中心に攻めて追い込み、決め球にはスライダーとフォークを使い空振り三振に仕留めた。自己採点は「50点」だが、落ち着いたマウンドさばきには3年目の成長が感じられた。有原航平がメジャー移籍し、先発候補の新外国人・アーリンの来日も未定である今季は、先発ローテ入りのチャンスは十分ある。「もっと強い球がいける」と栗山英樹監督の期待も大きい若き右腕が、さらなる進化を目指す。

千葉ロッテマリーンズ



 一軍キャンプでアピールを続けて開幕先発ローテ入りに向かって突き進む。即戦力の期待を寄せられるドラフト1位左腕の鈴木昭汰が、キャンプ初日の2月1日にブルペン入り。29球を投じ、中1日を空けて3日にもブルペンで49球の投球練習を行うなど順調に調整を進めている。11日の紅白戦にも登板予定で、ブルペンではカーブ、スライダー、チェンジアップ、スプリット、ツーシームすべての球種を投じるなど、実戦登板へ向けて仕上がりは上々だ。チェン・ウェインが移籍し、先発左腕は貴重な存在とあって、22歳のルーキーが開幕先発ローテ入りを目指して、さらにギアを上げていく。

埼玉西武ライオンズ



 先発投手として本格覚醒を期待されているのが2年目左腕の浜屋将太だ。昨季は中継ぎで開幕一軍をつかむも結果を残せずに7月末に登録抹消。二軍で先発調整を重ね、再昇格した9月16日のロッテ戦(メットライフ)でプロ初勝利を挙げるなど3勝をマークした。今季は開幕から先発ローテーションに食い込んで2ケタ勝利を狙うが、そのためにも自主トレから筋持久力のアップに取り組んだ。さらに、変化球の精度を上げることを誓う。特にスライダーだ。昨季、スライダーは被打率が右打者に1.000(3打数3安打)、左打者に.308(13打数4安打)と打ち込まれた。A班キャンプで投げ込んで絶対的な武器へと磨いていく。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 ドラフト1位左腕・早川隆久がベールを脱いだのは、沖縄・金武町で行われている春季キャンプ2日目のことだった。初めてブルペンに入ると、テンポ良く37球。本人は「7、8割くらいで気持ちいい感じで投げられた」と控えめのコメントだったが、見守った石井一久監督は「素晴らしい球」と絶賛した。則本昂大涌井秀章岸孝之田中将大が加わり、先発陣は「4本柱」が完成。その田中将が「活気がある雰囲気を見て、自分も刺激を受けた」と語るなど、早川のチーム内の評判は上々。早川自身は「いろいろと吸収させていただければ」と、「背番号18」からエースの心得を学ぶ姿勢を見せている。残りの枠は少ないが、開幕先発ローテ入りへアピールを続ける。

福岡ソフトバンクホークス



 開幕一軍に向けて順調にアピールを続けている。プロ3年目の杉山一樹は2月6日、今キャンプで初めて打撃投手で登板した。「今日は6割か7割くらいの力の入れ具合。テンポよく投げることと、外を丁寧に投げることを意識しました」。それでも最速は154キロをマークし、上林誠知佐藤直樹にそれぞれ22球を投じて安打性の当たりは各2本のみだった。今キャンプでは新球・カットボールの習得にも努めるなど、開幕一軍をつかんだあと、1年間投げ抜くための準備にも余念がない。「これからはより実戦になってくるので、しっかり100パーセントでできるようにやりたい」。100パーセントの杉山がどんな投球を見せるのか、実戦が楽しみだ。

オリックス・バファローズ



 素質の高さを見せつけた。B班スタートとなったドライチ右腕の山下舜平大。高卒とあって育成方針が既定路線で、初のブルペン入りは2月3日、捕手を立たせたまま直球のみの23球を投げ込んだ。ただ、最速154キロを誇る直球の威力の一端を披露。「7割くらいで投げたボールもありましたが、5〜6割が大半」とフォームのバランスを意識しながらも、投じたのはノビのあるボール。見守った中嶋聡監督も「あれで半分なら何キロ出るの。その(エンゼルス・大谷翔平ら)あたりの1年目、という目で見ていいのでは……」と、未完の大器に期待を寄せる。一軍デビューは、まだ先になるであろうが、秘めるポテンシャルは十分。成長が楽しみだ。

写真=BBM
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